雪彦山、8の字周回しました。
大天井岳より見る明神山
8の字を描く場合、いくつかのルートがあるようだが、自身の場合、大天井岳で長い休憩をとることが前提となるので朝の歩き始めは表登山道ではなく沢沿いから。
ちょうど同じ時間に沢に向かってスタートするカップルがいたが、山中では虹ヶ滝出合いでわずかに会っただけで、後に大天井岳で再会した。
堰堤下に咲くアケボノソウ
8の字については約2年ぶりで、三角点や鉾立山の北部稜線も1年以上来てないから、この方面に足を向けるのはかなり久しぶり。
水流のない出合い下の滝
例年、この時期になると雪彦川の流れはほぼなくなり、渇水気味の今年は例年通り出合い下の滝から、すでに流れはほぼない。
みのヶ滝
さすがのみのヶ滝も、この水量では虹は架からない
虹ヶ滝もこの通り
もちろん期待はしてない虹ヶ滝は、ある意味、期待通りで時間を費やすことがなく早々に後にして先へ進む。
登山口で会っていたカップルとは虹ヶ滝出合いで会うと、地蔵岳方面へと登って行った。
虹ヶ滝出合い付近に咲く花 1
アキチョウジ
虹ヶ滝出合い付近に咲く花 2
新下山道の登りは急登だけれど雰囲気が良くて、なかなか愉しい。
時折、陽が差すと、見上げた緑が淡く輝き、吹く風の心地よさに、つい先日までの暑さは何だったんだろうと思わされる。
自然林帯から植林帯に代わっても、屹立する林を本来なら今頃、歩いているはずの南アルプスのそれに見立て、かみしめて歩く。
新下山道の植林帯は南アルプス南部の登山道を彷彿とさせる
厳しい登りも、南ㇷ゚スの飽き飽きする長さに比べて距離がほんのわずかなので、それゆえ愉しく歩けるともいえる。
稜線に出れば、ずいぶん歩きやすい。
右手に見える三角錐は鉾立山
4等三角点
三角点は林に囲まれて以前からのとおり展望なし。
鉾立山への最後の登りも、意外にもあっさり着いた。
鉾立山
ただ、微かに期待していた展望は、期待を大きく裏切った。
見通しはそこそこよさそうだったが、如何せん目の前の木々が、どれこれなく大きく成長しすぎて、ほぼ見えない状態に近く、簡単に同定できるのはアンテナが目印となって建つ暁晴山くらいになってしまった。
氷ノ山はもちろん、三室山や宍粟・北西部の山々も眺望を木々の梢に遮られてしまっている。
鉾立山の同定盤と北望してみる北の山
かつては「いつの日か、ここから見える伯耆大山の画像を撮りたい」と思っていた時もあったが、今となれば気象条件以上の障害ができてしまって、そんなことなどまったく無理な状態になってしまったようだ。
稜線を少し東に進んだところにある展望所からのそれは、さらにひどいもので、すぐそばの密な雑木が伸びて何も見えない。
何も見えない実際の目線
そもそもが分かりにくかった実際の展望とは反対側の北側に設置してある同定盤の意義は、いよいよ何が何だか分からないものと化してしまったが、今となれば、展望所の存在を知る人は、ほぼ、いなくなってしまったような気もするから、意味不明的。
周りの木に埋もれてしまいそうな同定盤
一方で、林道出合い付近からは良い悪いは、この際さて置き、以前からは想像できないほどの展望を得られるようになった。
高御位山の稜線と加古川付近の工場地帯、播磨灘の奥に淡路島
明神山と広畑付近、京見山稜線
不行岳と大天井岳、播磨灘に浮かぶ男鹿島、家島本島
大天井岳の祠もしっかり確認できる
馬の頭三角点(右)と微かに小豆島
沢沿いで振り返ると気持ちの良い緑の林
新下山道分岐近くのなめ滝
地蔵岳基部にもあった黄色い花
地蔵岳
見下ろすと、少し色付いているようにも見える
虹ヶ滝、地蔵岳を経て主稜線に出たところで、今夏、西穂高岳~ジャンダルム~奥穂高岳に行ったという周回二度目のN君に出会った。
その際の印象がよほど良かったのか、来週にも再び同じルートで計画しているというので、きっぱり言っておいた。
「命が大事なら辞めとき。」と。
夏と今とでは雲泥の差。朝は遅いし陽も短い。
ましてや、最大のリスクは昨日降った雪。
この時期の穂高の稜線を歩くのは経験や技量云々の話しではなく、行かないことが経験値のなせる技。
きっと、どこか方向転換してくれるだろう。
秋の風情
大天井岳では、ただ単に大回りで上がってくるとばかり思っていたのに、8の字で上がってくるとは思ってもみなかった後発のFくんが首を長くして待ってくれていた。
お待たせしました。
ちょうど3時間くらいかかったかな。
しばらくすると朝のカップルがやってきた。
同じように8の字を描きに来たようだが、以降会わなかったのにここで再会とは、最初の登りを地蔵岳から上がり、二度目を新下山道からとするルート取りだったようだ。
見下ろす地蔵岳と鉾立山
三角点~鉾立山稜線を見る
黄色い花
今日はずいぶん涼しいうえにそこそこの天気で、明日、明後日はあまり良く無い予報なのにハイカーは少なく、ちょっと寂しい。
久しぶりに眺望抜群で素晴らしい景観だった
しばらくFくんと談笑して8の字を完成させるべく表登山道を下って行った。
ギボウシ
見晴らし岩で見ても何時にない素晴らしい景観だった
2年前には未完だった8の字ルートが今日は表登山道を下山したことで完結でき、おまけに明石大橋や淡路島、家島諸島、小豆島、微かに四国までも見晴るかすことができた満足のハイクだった。
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