2017年7月30日

30/07/17 スイカの日

パタゴニア

雪彦山、出雲岩~大天井岳~地蔵岳~虹ヶ滝周回しました。


JAはくい、能登すいか

今日は雪彦山における年中行事の一つ、盛夏名物スイカの日でした。

が、、、朝から天気が思わしくなく、登山客の少ないこと。

雨は降りませんでしたがガスが晴れず、普段ならお昼を過ぎてからでもチラホラと登ってくる人がいるのですが、これではそんな人もいません。

なので売れが悪い(減らない)。

折角重い目をして山頂まで担ぎ上げた植田さんのことを思うと、ちょっと残念ですが、こんな年もあるということで二切れいただいて消費に貢献しました。

今年のスイカは能登産でした。(過日の一回目は大栄産)

なかなか珍しく、これまでに食べたことがありませんでしたが、やや小振りながら中身はしっかり締まっていて、ちょっと言い方はおかしいですが歯ごたえがありました。

信州・松本産や鳥取・大栄産に比べると水っぽさは少し足りない気がしましたが、後の食べた感はこの歯ごたえ感から来るのか満足感があって、もちろん身体もよく冷やされました。


展望岩でこれだけ展望がないのは珍しい


ラムネ


雲間の地蔵岳


やや小振りながら色、味ともに良し


人生初体験、ロシア人と遭遇、会話も
宝塚から来たという新明和工業の研究員 右は植田さん


地蔵岳の登山者


地蔵岳


虹ヶ滝出合い付近に野イチゴがたくさんなっていた


出合いにて上流の渓流を見る

また来年ですかね・・・。



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2017年7月29日

29/07/17 赤い色の石

パタゴニア

以前からずっと気になっていた高御位山稜線の所々で見かける赤い石を持ち帰りました。


持ち帰った赤い石(長辺約5センチメートル)
(普段は山中から何ひとつ持ち帰ることはありません)

気になっていたこととは、ここで見かける赤い石(岩)と日本アルプスの一つ、南アルプス・赤石山脈の語源の赤石岳や聖岳周辺で見かける赤い石(岩)の成り立ちが同じではないかという疑問です。

要は、これも赤色チャートではないだろうかということです。

本家の赤石山脈の規模には到底及びませんが、高御位山山塊の稜線部でも同じような色をした岩を見る箇所がいくつかあります。

標高は高々300メートルほどで海にも近く、その可能性が高いのではとかねがね考えていました。

そんな稜線部から持ち降りた小さな赤い石を帰路、麓の植物園に持ち込みました。

この植物園は高砂市の公営のはずなので、ここを定期的に訪れる植物に詳しい研究員(?)の知り合いに、きっと岩石に詳しい人がいて、上手くいけばそれらしき人から返事をもらえるのではないかと考えたわけです。

登山口は鹿島神社駐車場で、馬の背から山頂往復の予定でしたので、復路に馬の背のちょうど『背』あたりから市ノ池公園への路を下って駐車場へ戻りました。

さて、ここの赤い石、どこからきたのでしょう。

もし、赤石山脈と同じならこの界隈を播磨アルプスと名乗るのに、さらにもう一つどころか、これぞアルプスを名乗るにふさわしい理由付けとなるのではないでしょうか。

結果が出るまでに時間はかなり掛かりそうですが、どんな返事が返ってくるか今から興味深いです。


鷹ノ巣山のトレラン風の女性



夏の定番、麦わら帽子風タイ国製帽子とラムネ


立派なキキョウと高御位山


馬の背コースを見下ろす
右、鹿嶋神社と門前、左、市ノ池公園


市ノ池を示すルート案内


公園奥のゲート


赤紅色が鮮やかなサルスベリ(百日紅)



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2017年7月23日

23/07/17 暑さでヘロヘロ

パタゴニア

高御位山、馬の背から山頂往復しました。


飛翔の礎

さすがに、これだけ暑いと山中で出逢う人の数は知れています。

少ない人数の人たちも、それぞれが苦悶の表情でした。


涼しげに見えますが灼熱の中で咲いている姿には感心です


鷹ノ巣山より西望


市ノ池分岐よりみる高御位山


植物の生命力はすごいです

昨日書いた雪彦山のスイカデーは今日は天候が優れずキャンセルされたようです。

延期されるかどうかは不明です。



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2017年7月22日

22/07/17 南プス・笊(ざる)ヶ岳を知る人

パタゴニア

雪彦山、大天井岳~地蔵岳~虹ヶ滝周回しました。


夏はラムネに限ります
左の彼こそが、そこを知る人です

今日の雪彦山では、こんなところでこんな人に遭いました。

こんなところは、もちろん雪彦山なんですが、こんな人ってのが大阪、大山崎町(もしかして京都?)から来たという二人の青年のうちの一人で、その彼が何と南アルプス、笊ヶ岳に行ったことがあるという、とんでもなくレア感満載の人でした。

また、それに留まらず大無間山にも行きたいというし、さらには大井川源流域の話しも通じてしまって、「こんなところに来る人でも、そんな人がいるんだ。」
とかなり感心させられる一日でした。


みはらし岩のコオニユリ
外れ年っぽいけど、それでもオレンヂ色が目に鮮やか

彼らとは登りの展望岩で出逢って大天井岳まで一緒した後、再度、地蔵岳で再会して登山口まで同行しました。

そもそもが、8月後半に出向く予定の新穂~白出~奥穂~ジャンダルム~西穂のプラクティスだったようですが、あの歩きっぷりならきっと大丈夫でしょう。

あとは天候次第ですね。

本題の雪彦山ネタに戻ると、明日は本年二度目のスイカの日です。

明日、それなりの時間に大天井岳に上がると、みんな知ってるバッジのおじさんがスイカをふるまってくれますよ。

バッジの欲しい人やスイカが食べた人は、ぜひ。


大天井岳より南望
眺望は悪かった


鎖場付近から見下ろす地蔵岳


地蔵岳ピークより南望


彼らとともに訪れた虹ヶ滝


真っ赤な傘のタマゴタケ


出合いにて

特に今年は暑さに湿気も満載ですから、くれぐれも十分な水分はお忘れなく。



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2017年7月19日

18/07/17 富士山に登って見えたモノ

パタゴニア



悪沢岳より

「一生行くことはないだろう。」

若い時から、離れたところの、それも山の上から見るばかりの遠い存在だった富士山。

そんな富士山に初めて登り、身をもって感じたことを箇条書きしてみよう。

・何といっても人が多い。わんさかいる。

登山ルート上はもちろん、山頂部(お鉢)も。昼夜は問わず。
特に神社境内に剣ヶ峰。

ある程度は想定していたつもりだが想像以上。

・山開き後だったこともあり、昼夜を問わず一日中登山している人がいることへの驚き。

山頂への登山路が何本かあってあの状態だから、これ以上人が押し寄せるとどうなることやら。
(自身は富士宮口からだったが吉田口方面からだと、これよりもさらに多いらしい)

・一方で、ごみが見当たらなかったのは別の意味で驚き。
美しい国・ニッポン、素晴らしい。


赤石岳より

・下山後、少しながら時間が経った今、登った感はあっても、思いのほか達成感が感じられない不思議さ。

日本で一番高い山だけど・・・。

おそらくこれは、あまりの人の多さにレア感を感じられなないというか、だれでも登ってるというか。

「牛に引かれて善光寺参り」の如く、知り合いから登ろうって誘われたので私も、って人が一度来れば良いことがあるかもしれない、を込めて登るのか。

はたまた、一度は登っておかないといけない感に駆られるのか。

いずれにしても、大きな意味で団体登山をしてきた感、満載。

これだから何度も行ってしまうのかもしれず、実際、危険度は低く、登山経験がなくても高山病に注意のうえ時間をかければ登れてしまう。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」か。

短時間で往復できるので、登山自体の疲労感も意外と少ないのも、その要因。


西農鳥岳より

・そういえば『世界文化遺産・富士山』って標識、あったかな~。

これは、自然遺産で登録を目指すも、富士山は自然でありながら結果的に文化遺産でしか登録できなかったことへの変なこだわり?

あるいは、この先、自然遺産で重登録を目指すプロセス?

わが地元の姫路城なんかは『世界文化遺産・姫路城』って標識があちこちにあるんぢゃないかな~。
(間違ってたらごめんなさい)

ま~、あれだけの人が来れば今以上アナアウンスする必要もないし、オーバーユースに拍車をかけるだけか。


深夜の富士宮口ルート
・山小屋がダメ。

世界遺産登録で規制が厳しくなれば今後も改善の余地なし。

人の多さにあぐらをかいているとまでは言わないが、悪く言えば休憩所の延長。

収支面では文句の言いようがないだろうけど業務形態が期間限定の24時間営業を考えると経営自体は、そう安穏としたものではないんだろうな。

働いてる人も大変だろうが、客をもう少し丁寧に扱ってほしい。

一度しか行かない人だっていっぱいいる。休憩所といえど接客業。

・高所に来ると簡易のものであっても酸素ボンベが有用。

吸ったらその時だけでもずいぶん呼吸が楽になるようなことを話してる人がいた。

北アでこんなことやってる人、見たことあるかな~。そもそも、売ってないか。


北穂高岳より遠望

・つくづく東日本の人たち(もちろん日本中からこの場を訪れてはいるでしょうが、おそらくは絶対的な数は東日本の人が多そうなので、こう表現します)は物事を待つのが苦にならないんだね~。

剣ヶ峰の記念写真ひとつとっても、3,700メートル超の高所でも、あの調子で整然と列を作っている。

この中の多くは初富士山の人のような気もした(自身もそのうちの一人)が、要はミーハー的な人が多いだけか。

いや、人の多いことに慣れているのか。


最高地点標柱で記念撮影
確かにみんなうれしそうな顔して撮ってもらってたね

最後に、
・大きさは人一倍ならぬ山数倍。背負っているものは、けた違い。

ひとつの山でこれだけ多くの人や地域、産業と関係を持つ山は他になく、もしこれが噴火(それらしきことも含め)でもしようものなら、関係地域、住民、関連団体への影響は計り知れない。

自治体としての静岡県や山梨県は財政破綻するかも。

と考えると、恩恵を受けている(と考える)人が感謝の念をもって登山してる?

もしかして、これって現代における信仰登山?!

富士山は神か?


上河内岳より

容姿端麗、どこから眺めても素晴らしい富士山はその懐に分け入ってみても偉大な山に違いなさそうだが、さて、次に行く機会はあるかどうか。

一度行ったから、これまで通り見る山に徹して、これでイイにするか・・・。

以上、すべて私の主観です。



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2017年7月17日

15-16/07/17 富士山・弾丸登山

パタゴニア

弾丸個人ツアーで富士宮口~お鉢廻り~宝永山で富士山に行ってきました。


黎明の時間帯、富士吉田市街地と火口登山路を歩く人の灯り

富士山に関してだけの言い方かもしれませんが、時間の長い短いはあるにせよ登山口に着けば普通は仮眠くらいは取るとしたものですが、このスタイルはそうすることなく、その足で登山することを弾丸ツアーって言うんですね。


大迫力の宝永山火口壁と点在するオンタデ群落

そもそも考えていた富士登山のスタイルは駐車場で仮眠をとるか、あるいは早朝まで寝て、それから行動開始するものでした。

ところが、その日の夜20時半過ぎ、いざ水ヶ塚駐車場に着いてみると、登山口であるはずのこの駐車場の雰囲気がこれまでの認識にあるそれとは違っている気がしました。

「もしかして、このまま登るのが普通?」

こんな風に感じたのでした。

山側を見上げると、くっきり見える大きな黒い山に所どころ動く灯りも見えます。

ちょうど駐車場でお尻同士をくっつけあった形で停めた車の3人グループが準備をしていたので声をかけさせてもらうと、何とかOKもらい相乗りして5合目まで向かいます。

着いてみると、います、います。こんな時間にも同じような人だらけ、です。

最後の準備をしたら21時45分、いきなりスタートです。


何処の山にも増して、ここは老若男女+インターナショナルです

ここからは暗闇のなか、足元だけを見て交互に足を上へ、前へ出すのみ。

とはいっても、多くの人がいるので、ほとんどは皆にならって歩くだけですけど・・・。

登山口で東京・代々木と横浜からという、このお二人に出会ったのが運の付き。


右が代々木、左が横浜からの青年二人

代々木の彼は富士山9回目。横浜の彼も富士山にはあまり足を向けないにしろ近隣や東北の山を歩かれるようで、彼らと8合辺りまでほぼ同行の形で、色々話を聞かせてもらいながら、楽しく歩けました。

中でも、山頂でのご来光を観るポイントや、この日の日の出の位置までご指南いただいて写真撮影には大いに助かりました。


何合目だったかな~、信仰的なモノが出現です

暗闇の登山路は次第に傾斜を増し、さらに上へと続き、腕時計の指す高度計は奥穂高岳や北岳の標高を超え未知の領域へ。

睡眠不足と高度による影響で、やや体調に変化があるような気もしましたが、登山路脇で身体を横たえ仮眠している人たちや酸素を吸入している人たちがいるところを見ると、まだまだ平気なんだと感じさせられます。


9合目
これ以前から登山路脇にもこんなスタイルで横たわる人を散見できます

9合5勺まで来ると山頂までの道のりでの休憩ポイントは最後となり、標高差もあとわずか。


見下ろすとおびただしい数のライトがこちらに迫ってくるのが見えます
中央上のオレンヂ色の灯りが水ヶ塚公園・駐車場

3時10分、鳥居をくぐると浅間神社のある山頂到着です。


山頂・浅間大社

あれ~っ、思った以上に人がいませんね~。

7~8合目あたりに居た多くの人たちは一体、どこへ行ってしまったのでしょうか。

ここにはあの人たち全員が登ってきているとは思えず、やや閑散としたように見える境内はちょっと変な感じがしました。

ここにさえ着けば先ほどの代々木の彼から聞いたことを実践するだけで、これまでも日の出の時刻に合わせ時間調整しながら登ってきましたが、その時刻までにはまだ2時間弱も余裕があるので気分的に大いに助かりました。

で、ここは剣ヶ峰へは向かわず東の方へ向かいます。

聞いた通りのご来光を観るポイントを探りつつ足を進めると、いかにもこの辺りらしき地点に到着。

腰を下ろして待つことにしましょう。

すぐ下の登山路を歩く人はこの時間でもひっきりなしで、特にツアー登山と思しき団体のガイド役が大きな声を出しているのが、いかにも富士山なんだな~、と他の山域とは一風も二風も違った雰囲気を感じさせています。

おおよそは足早に剣ヶ峰へ向かう人たちでしょうが、ちょっと高い位置から彼らを見ていると、何だかせわしな過ぎる気がしました。

こちらはここでゆっくり御来光を待ちます。

そうです、多くの人はご来光の時間調整を山頂でするのではなく、きっと高度順応も兼ねて頃合いの場所で仮眠をとったり休憩したりしているので、そのせいで浅間神社境内は閑散とした感じだったのでしょう。

上空にはやや雲があり、ご来光自体はそう多くは期待できそうにはありませんが天気はまずまずです。


次第に東の空が明るくなる

空が明るさを増すとともに富士吉田の街灯りはぼやけてきて、代わりに山中湖の形が見えてくるようになります。

曇りの日や雨の日、ガスに巻かれる日もあるでしょう。

気温は思ったほど低くなく、風も、ほぼないので特に寒さは感じずこれなら上等です。

その時が近づくにつれ周りもいつの間にか人が沢山です。


眼下に見える山中湖の遥か彼方からの日の出

結果的に日の出は、そう大したことはありませんしたが、吉田口方面から上がってきた人たちの中に今ぞとばかり
「ばんざ~い、バンザーイ」

と叫ぶ声が聞こえてくると、つくづく
「富士山やな~。」

と思ってしまったのは私だけでしょうか・・・。

朝の光景は日の出からしばらくして、とんでもなく素晴らしい光景を見てくれることがあることを私は知っているつもりで、今日ここでもそれが起こるかと期待しつつ、しばらく同じ場所に滞在しましたが、残念ながらかなわぬことでした・・・。


期待した日の出後の風景はやや幻想的な光景を見せるも、ここまでで終わり

例の二人から聞いた通り、「時計回り」でお鉢廻りすることにします。巡礼ですね。

戻る形となった浅間神社はすごい人だかり。今になって多くの人が、それぞれのルートから登ってきたのでしょう。

ふと見ると、この鳥居って2、3日前にテレビで見た鳥居じゃないですか。つい先っきも見たはずなのに、分かってなかったのは暗くてよく見てなかったってことですね。

大変失礼しました。


浅間大社・鳥居

ほっほ~、浅間神社ってこの場所の神社だったんですね。今の今までこの神社は吉田口の上がり切ったところにある神社だとばかり思ってました。


浅間大社越しに見る剣ヶ峰

お札を調達したらお鉢廻りです。

お鉢はこれまでにすでに見る機会はありましたが、思ってた以上に大きく、それよりも火口までが急傾斜に感じました。

スキーを携えここまで来て、いざこれを滑り降りたうえ再度登り返すだけの気力が残っているかどうか、何とも微妙です。


剣ヶ峰と未だ残る火口の雪渓


最高所標柱の人物的記念撮影のため列を作る人たち


かつては日本の気象の最前線的な役割を担っていた富士山測候所跡
遠い昔、新田次郎の小説読んだな~

剣ヶ峰では記念撮影のための渋滞はパスして、標柱のさらに奥の標識だけ撮って最高点到達は終わりとしました。


記念撮影も大変なほどの混みよう


最高所標柱のさらに少し先の
電子基準点のほうがわずかでも標高は高い気がしましたが・・・


雪渓と遥かに八ヶ岳連峰

剣ヶ峰の先に未だ残る2~30メートルの雪渓のトラバースは下り基調なこともあり、十分注意しながら歩きます。


これも彼らに聞いた通り、ここにきて、ようやく南アルプスが姿を現せてくれました。


右端、甲斐駒ヶ岳、鳳凰山から白峰三山塩見岳、左端に小河内岳まで
農鳥岳と塩見岳間に中央アルプス・宝剣岳方面と、さらには御嶽も


仙塩尾根、塩見岳から赤石岳、聖岳、上河内岳、茶臼岳まで

大沢崩れを見下ろす場所からの南プスも、ぜひ見ておきたい景色でした。

右端の甲斐駒ヶ岳から左端の光岳までずらりと並ぶ姿は、いくらそこよりもこちらの方が標高が高いとはいえ、ある意味あちらからこちらを見るよりも壮観感は高いです。

北岳の右の仙丈ヶ岳や荒川三山のそれぞれ、大きな赤石岳の右側に位置する小赤石岳もきっちり判別できる自分が嬉しくなります。

北アルプスまでは遠望できなかったので、それが少し残念でしたが、ここでも日の出同様、十分な景観を見ることができ満足のいくものでした。

すっかり短くなってしまっていましたが朝霧高原に伸びる、名残的な影富士も見れましたしね。


時間の関係で短くなってしまいましたが、くっきり見えました
遠景は南アルプス南部


山中湖を遥かに見下ろして歩く

吉田口を登り切ったところにも神社はありました。

つい先ほどまでここにあるのが浅間神社だと思っていた神社です。

その名は久須志神社、今初めて知りました。

須走口ルートの下山口を過ぎると朝日を見た地点まで周回してきました。

ずいぶん日は高くなりましたが、それでもまだ7時。

あとは下るのみですが、さてどこから下りますか・・・、って、二つに一つなんですが。

迷わず御殿場ルートにしましょう。


御殿場口ルート下山口

準備万端、スパッツにマスク装着したら7時30分、スタートです。

こちらの登山路は状態が良く、数あるルートの中で登山者も最も少ない前情報通り、ずいぶん歩きやすいです。

言わば、火山の登山路ではなく普通の高所の登山路を下っている感覚でどんどん下って行けます。


宝永山を見下ろして赤茶けた山肌の登山路を下る

しかし、ここで富士山の大きさというか高さというかを実感させられました。

それというのも、しばらく下っても標高は目に新しい3,500メートルとか3,300メートルとかで、眼前に広がる景観も荒涼とした殺風景な風景しか見えず変化がないのでなおさらです。

眺望が利けば遠く箱根や伊豆の山々を見晴るかせながら歩けるはずなので、もっと楽しみを持って歩けそうですが、あいにく今日は霞んでいます。

御殿場ルート名物、大砂走りは7合目からで、ここでようやく標高は3,000メートル強。

かなり下ってきた感じでも、まだこの標高ですが、振り向き見上げると、標高差700メートル弱あるので山頂は大きく高いです。

一歩で3メートル下るという砂走りルートは御殿場口ルートの下り限定の名物ルートで富士登山競争で見たことがあります。

時間短縮できるのが最大のメリットですがルートを間違えてしまうと駐車場に戻れなくなるかもしれない一大事になるので、特に分岐は慎重に見極めなければなりません。

ここまでに、昨日登ってきた富士宮ルートを指す案内板を、ほぼ目にすることがなかったのでかなり不安がありましたが、GPSで確認するとルートに違いはなく安心して大股で砂走りを一気に下ります。

心の中でのかけ声一発。

「それっ!!


砂走り途中より山頂を見上げる
ここでの山体は赤茶色から茶色っぽいグレー色に変わる

こちらは年のせいもあって、そこまで無理はしませんが、軽装の人なら前転しないよう注意が必要なほど早く下ることも可能です。

スパッツのおかげで楽しく下れた一方で、足元を保護するものを持たない人は、かなり苦労しているようにも見えました。

たぶんゆっくり下っている人は、そちらの部類の人だったんでしょう。

次の機会に準備すれば、もっと楽しく下れますよ。

宝永山への分岐にきて、ようやく『富士宮口』を指示する案内板が現れ、ふた安心です。

天気が悪いと、ルートファインディングはかなり難しいでしょうね。

注意が必要です。

逆に御殿場口に下る人も間違えて富士宮口方面へ下ってしまうと、同じく大変なことになるので同様です。


こんな場所で見る植物は普通の場所に比して、より一層美しく見える

この場所からは宝永山を右手に望み、見下ろせば奈落の底へと続くかのような荒涼とした裾野がどこまでも続き、到底水の気配のなさそうなやせ地にオンタデがぽつりぽつり咲く一種異様な光景の場所。

この先の宝永山山頂からの景観もそうですが、このような光景は日本では他に目にすることはできないのではないでしょうか。


「壮観」
この言葉以外に言葉が見つからないほどの宝永山火口と富士山

宝永山は富士山山頂から見るとずいぶん下方に位置しますが、それでも標高は2,693メートルもありますから母体の富士山の高さ、大きさをここでも実感することができます。


火口壁と山頂

山頂から見る火口や火口壁、それらを従える富士山の景観は壮大で、ここでは点在するオンタデの群生が唯一の生命体です。

山頂から下り切ったらトラバース気味に富士宮口ルートへ戻ります。

西側の宝永第一火口縁を乗り越すと樹木が現れ、これまでの景観とのあまりの違いに、おかしな感じさえしました。

正規ルートの6合目に合流したのは10時過ぎ、富士宮口ルートではこの時間も多くの人が山頂目指し登っています。

ということは一日中、四六時中それなりの数の人が山頂へ向け登っていることになります。

ひいては、それが毎日で、なおかつこのルートは吉田口や須走口といった河口湖方面からのルートに比べると、まだ人が少ないらしいですから、どれだけの人数の人が富士山に登っているのでしょうか。

富士山は大きかったですが、登る人の数もハンパなかったです。

最後は上高地・小梨平を歩く感じで、そこよりもやや急な道を下ると10時25分、5合目に無事下山しました。

短い時間の滞在での富士登山でしたが、この山の大きさは十二分に感じ取れる満足のいく山行でした。


富士宮口5合目

長文にもかかわらず最後まで拝読いただき、ありがとうございました。



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2017年7月2日

02/07/17 大粒の雨

パタゴニア

夏はまだもう少し先ですが蒸し暑さ極まりない雪彦山に行きました。


宍粟市一宮町からの子供たち

蒸し暑さは間違いなく今年一番でした。

そんな中、宍粟市一宮町からのボーイスカウトのちびっ子たちが元気に登ってきました。

雨上がりでもあり岩も濡れていて、おまけにこの暑さもありで子供たちはもちろん引率の方も大変だったと思います。

夏の中ア・木曽駒遠征の練習ということのようでしたが、おそらく今日参加の僕たちは何事もなかったかのようにそれを達成できるでしょう。


遠望は利かなかったものの近景の緑は美しい


緑に映えるツツジ


眺望は明神山がようやく見える程度

しばらくすると雲行きが怪しくなってきたので下り始めましたが、鎖場の上まで来ると雨が落ちてきました。

初めはココでしばらく雨宿りすれば止むかと思いましたが、すぐに雨粒は大きくなり辺りもすっかり雨模様。

巻き道を降りても危険とみて大天井岳へと戻ることにしました。

これだけの雨に降られると身支度するにもびしょ濡れになりそうなのと、そこまで戻ると先日来設置してあるビニールシート製の雨をしのげる場所があることを知っているからです。


雨上がり、ガスが谷から湧き上がる


地蔵岳

結果的にこの雨は30分程度で一度は止み、後には小康状態になったので再度、先ほどの地蔵岳へのルートから下りました。

もちろん地蔵岳は割愛しましたが濡れた岩に緊張の連続だったので、今日は虹ヶ滝からは大曲り経由です。


虹ヶ滝で彼らと再会
雨降りの中、これだけの岩場を歩ければ
今後に向けたスキルアップは十二分


昨夜来の雨に加え、今日の雨で出合い下の滝は轟々と流れ落ちる


最後の渡渉点では久しぶりに靴を濡らしてしまった

油断したわけではなかったのですが一気にヒル害に遭い、こちらは本番を感じさせる雪彦山でした。



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2017年7月1日

01/07/17 雨上がりの高御位山

パタゴニア

雨が上がったので高御位山へ。


見下ろす阿弥陀地区の田植えが終わった水田風景

雨が上がってからそう時間が経たないので、こんな時は安全を期して成井の階段からです。

とはいっても、こちらのルートは日陰の場所が多いので登山路は濡れていて足元には注意しながら歩きます。

それにしても湿気が多く暑いのなんの。

山頂では露岩に上がるとずいぶん涼しさは感じられましたが、これも大して陽が照らないおかげで、真夏になればこうしてはいられないほどの灼熱が待っています。


田植えの終わった水田風景と播磨灘の彼方に四国山脈


播磨平野と明石大橋、和泉山脈


家島諸島・男鹿島はくっきり見えるも小豆島は見えず

雨上がりの恩恵は見通しの良さで、実はこれを期待してのところが大きかったのですが、思い通りの眺望で鳴門大橋もバッチリ見えました。


淡路島の風車群と鳴門大橋


平荘湖と大阪市中心部方面
いくら日本一の高さといえ前面にこれだけの自然の山があれば人工物は見えないだろう

山頂で話したおじさんによると、「ここから大阪のあべのハルカスが見える。」とその人の知り合いが言ってた、とのことで、それはないのではとその場で軽く否定したうえ別れたのですが、帰宅後調べてみると、やはり見えないようです。

その場でも話したのですが、大阪市中心部って、ここからの位置関係でいうと六甲山系の向こう側ですから、稀にしか見えないものの明石大橋の橋げたの遠方の関西空港対岸に位置する高層ビル、りんくうタワーと、やや形の似ているハルカスを勘違いし(間違え)て捉えてらっしゃるのではないでしょうか。


山肌の新緑はそれなりにきれいでした



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