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2017年7月17日

15-16/07/17 富士山・弾丸登山

パタゴニア

弾丸個人ツアーで富士宮口~お鉢廻り~宝永山で富士山に行ってきました。


黎明の時間帯、富士吉田市街地と火口登山路を歩く人の灯り

富士山に関してだけの言い方かもしれませんが、時間の長い短いはあるにせよ登山口に着けば普通は仮眠くらいは取るとしたものですが、このスタイルはそうすることなく、その足で登山することを弾丸ツアーって言うんですね。


大迫力の宝永山火口壁と点在するオンタデ群落

そもそも考えていた富士登山のスタイルは駐車場で仮眠をとるか、あるいは早朝まで寝て、それから行動開始するものでした。

ところが、その日の夜20時半過ぎ、いざ水ヶ塚駐車場に着いてみると、登山口であるはずのこの駐車場の雰囲気がこれまでの認識にあるそれとは違っている気がしました。

「もしかして、このまま登るのが普通?」

こんな風に感じたのでした。

山側を見上げると、くっきり見える大きな黒い山に所どころ動く灯りも見えます。

ちょうど駐車場でお尻同士をくっつけあった形で停めた車の3人グループが準備をしていたので声をかけさせてもらうと、何とかOKもらい相乗りして5合目まで向かいます。

着いてみると、います、います。こんな時間にも同じような人だらけ、です。

最後の準備をしたら21時45分、いきなりスタートです。


何処の山にも増して、ここは老若男女+インターナショナルです

ここからは暗闇のなか、足元だけを見て交互に足を上へ、前へ出すのみ。

とはいっても、多くの人がいるので、ほとんどは皆にならって歩くだけですけど・・・。

登山口で東京・代々木と横浜からという、このお二人に出会ったのが運の付き。


右が代々木、左が横浜からの青年二人

代々木の彼は富士山9回目。横浜の彼も富士山にはあまり足を向けないにしろ近隣や東北の山を歩かれるようで、彼らと8合辺りまでほぼ同行の形で、色々話を聞かせてもらいながら、楽しく歩けました。

中でも、山頂でのご来光を観るポイントや、この日の日の出の位置までご指南いただいて写真撮影には大いに助かりました。


何合目だったかな~、信仰的なモノが出現です

暗闇の登山路は次第に傾斜を増し、さらに上へと続き、腕時計の指す高度計は奥穂高岳や北岳の標高を超え未知の領域へ。

睡眠不足と高度による影響で、やや体調に変化があるような気もしましたが、登山路脇で身体を横たえ仮眠している人たちや酸素を吸入している人たちがいるところを見ると、まだまだ平気なんだと感じさせられます。


9合目
これ以前から登山路脇にもこんなスタイルで横たわる人を散見できます

9合5勺まで来ると山頂までの道のりでの休憩ポイントは最後となり、標高差もあとわずか。


見下ろすとおびただしい数のライトがこちらに迫ってくるのが見えます
中央上のオレンヂ色の灯りが水ヶ塚公園・駐車場

3時10分、鳥居をくぐると浅間神社のある山頂到着です。


山頂・浅間大社

あれ~っ、思った以上に人がいませんね~。

7~8合目あたりに居た多くの人たちは一体、どこへ行ってしまったのでしょうか。

ここにはあの人たち全員が登ってきているとは思えず、やや閑散としたように見える境内はちょっと変な感じがしました。

ここにさえ着けば先ほどの代々木の彼から聞いたことを実践するだけで、これまでも日の出の時刻に合わせ時間調整しながら登ってきましたが、その時刻までにはまだ2時間弱も余裕があるので気分的に大いに助かりました。

で、ここは剣ヶ峰へは向かわず東の方へ向かいます。

聞いた通りのご来光を観るポイントを探りつつ足を進めると、いかにもこの辺りらしき地点に到着。

腰を下ろして待つことにしましょう。

すぐ下の登山路を歩く人はこの時間でもひっきりなしで、特にツアー登山と思しき団体のガイド役が大きな声を出しているのが、いかにも富士山なんだな~、と他の山域とは一風も二風も違った雰囲気を感じさせています。

おおよそは足早に剣ヶ峰へ向かう人たちでしょうが、ちょっと高い位置から彼らを見ていると、何だかせわしな過ぎる気がしました。

こちらはここでゆっくり御来光を待ちます。

そうです、多くの人はご来光の時間調整を山頂でするのではなく、きっと高度順応も兼ねて頃合いの場所で仮眠をとったり休憩したりしているので、そのせいで浅間神社境内は閑散とした感じだったのでしょう。

上空にはやや雲があり、ご来光自体はそう多くは期待できそうにはありませんが天気はまずまずです。


次第に東の空が明るくなる

空が明るさを増すとともに富士吉田の街灯りはぼやけてきて、代わりに山中湖の形が見えてくるようになります。

曇りの日や雨の日、ガスに巻かれる日もあるでしょう。

気温は思ったほど低くなく、風も、ほぼないので特に寒さは感じずこれなら上等です。

その時が近づくにつれ周りもいつの間にか人が沢山です。


眼下に見える山中湖の遥か彼方からの日の出

結果的に日の出は、そう大したことはありませんしたが、吉田口方面から上がってきた人たちの中に今ぞとばかり
「ばんざ~い、バンザーイ」

と叫ぶ声が聞こえてくると、つくづく
「富士山やな~。」

と思ってしまったのは私だけでしょうか・・・。

朝の光景は日の出からしばらくして、とんでもなく素晴らしい光景を見てくれることがあることを私は知っているつもりで、今日ここでもそれが起こるかと期待しつつ、しばらく同じ場所に滞在しましたが、残念ながらかなわぬことでした・・・。


期待した日の出後の風景はやや幻想的な光景を見せるも、ここまでで終わり

例の二人から聞いた通り、「時計回り」でお鉢廻りすることにします。巡礼ですね。

戻る形となった浅間神社はすごい人だかり。今になって多くの人が、それぞれのルートから登ってきたのでしょう。

ふと見ると、この鳥居って2、3日前にテレビで見た鳥居じゃないですか。つい先っきも見たはずなのに、分かってなかったのは暗くてよく見てなかったってことですね。

大変失礼しました。


浅間大社・鳥居

ほっほ~、浅間神社ってこの場所の神社だったんですね。今の今までこの神社は吉田口の上がり切ったところにある神社だとばかり思ってました。


浅間大社越しに見る剣ヶ峰

お札を調達したらお鉢廻りです。

お鉢はこれまでにすでに見る機会はありましたが、思ってた以上に大きく、それよりも火口までが急傾斜に感じました。

スキーを携えここまで来て、いざこれを滑り降りたうえ再度登り返すだけの気力が残っているかどうか、何とも微妙です。


剣ヶ峰と未だ残る火口の雪渓


最高所標柱の人物的記念撮影のため列を作る人たち


かつては日本の気象の最前線的な役割を担っていた富士山測候所跡
遠い昔、新田次郎の小説読んだな~

剣ヶ峰では記念撮影のための渋滞はパスして、標柱のさらに奥の標識だけ撮って最高点到達は終わりとしました。


記念撮影も大変なほどの混みよう


最高所標柱のさらに少し先の
電子基準点のほうがわずかでも標高は高い気がしましたが・・・


雪渓と遥かに八ヶ岳連峰

剣ヶ峰の先に未だ残る2~30メートルの雪渓のトラバースは下り基調なこともあり、十分注意しながら歩きます。


これも彼らに聞いた通り、ここにきて、ようやく南アルプスが姿を現せてくれました。


右端、甲斐駒ヶ岳、鳳凰山から白峰三山塩見岳、左端に小河内岳まで
農鳥岳と塩見岳間に中央アルプス・宝剣岳方面と、さらには御嶽も


仙塩尾根、塩見岳から赤石岳、聖岳、上河内岳、茶臼岳まで

大沢崩れを見下ろす場所からの南プスも、ぜひ見ておきたい景色でした。

右端の甲斐駒ヶ岳から左端の光岳までずらりと並ぶ姿は、いくらそこよりもこちらの方が標高が高いとはいえ、ある意味あちらからこちらを見るよりも壮観感は高いです。

北岳の右の仙丈ヶ岳や荒川三山のそれぞれ、大きな赤石岳の右側に位置する小赤石岳もきっちり判別できる自分が嬉しくなります。

北アルプスまでは遠望できなかったので、それが少し残念でしたが、ここでも日の出同様、十分な景観を見ることができ満足のいくものでした。

すっかり短くなってしまっていましたが朝霧高原に伸びる、名残的な影富士も見れましたしね。


時間の関係で短くなってしまいましたが、くっきり見えました
遠景は南アルプス南部


山中湖を遥かに見下ろして歩く

吉田口を登り切ったところにも神社はありました。

つい先ほどまでここにあるのが浅間神社だと思っていた神社です。

その名は久須志神社、今初めて知りました。

須走口ルートの下山口を過ぎると朝日を見た地点まで周回してきました。

ずいぶん日は高くなりましたが、それでもまだ7時。

あとは下るのみですが、さてどこから下りますか・・・、って、二つに一つなんですが。

迷わず御殿場ルートにしましょう。


御殿場口ルート下山口

準備万端、スパッツにマスク装着したら7時30分、スタートです。

こちらの登山路は状態が良く、数あるルートの中で登山者も最も少ない前情報通り、ずいぶん歩きやすいです。

言わば、火山の登山路ではなく普通の高所の登山路を下っている感覚でどんどん下って行けます。


宝永山を見下ろして赤茶けた山肌の登山路を下る

しかし、ここで富士山の大きさというか高さというかを実感させられました。

それというのも、しばらく下っても標高は目に新しい3,500メートルとか3,300メートルとかで、眼前に広がる景観も荒涼とした殺風景な風景しか見えず変化がないのでなおさらです。

眺望が利けば遠く箱根や伊豆の山々を見晴るかせながら歩けるはずなので、もっと楽しみを持って歩けそうですが、あいにく今日は霞んでいます。

御殿場ルート名物、大砂走りは7合目からで、ここでようやく標高は3,000メートル強。

かなり下ってきた感じでも、まだこの標高ですが、振り向き見上げると、標高差700メートル弱あるので山頂は大きく高いです。

一歩で3メートル下るという砂走りルートは御殿場口ルートの下り限定の名物ルートで富士登山競争で見たことがあります。

時間短縮できるのが最大のメリットですがルートを間違えてしまうと駐車場に戻れなくなるかもしれない一大事になるので、特に分岐は慎重に見極めなければなりません。

ここまでに、昨日登ってきた富士宮ルートを指す案内板を、ほぼ目にすることがなかったのでかなり不安がありましたが、GPSで確認するとルートに違いはなく安心して大股で砂走りを一気に下ります。

心の中でのかけ声一発。

「それっ!!


砂走り途中より山頂を見上げる
ここでの山体は赤茶色から茶色っぽいグレー色に変わる

こちらは年のせいもあって、そこまで無理はしませんが、軽装の人なら前転しないよう注意が必要なほど早く下ることも可能です。

スパッツのおかげで楽しく下れた一方で、足元を保護するものを持たない人は、かなり苦労しているようにも見えました。

たぶんゆっくり下っている人は、そちらの部類の人だったんでしょう。

次の機会に準備すれば、もっと楽しく下れますよ。

宝永山への分岐にきて、ようやく『富士宮口』を指示する案内板が現れ、ふた安心です。

天気が悪いと、ルートファインディングはかなり難しいでしょうね。

注意が必要です。

逆に御殿場口に下る人も間違えて富士宮口方面へ下ってしまうと、同じく大変なことになるので同様です。


こんな場所で見る植物は普通の場所に比して、より一層美しく見える

この場所からは宝永山を右手に望み、見下ろせば奈落の底へと続くかのような荒涼とした裾野がどこまでも続き、到底水の気配のなさそうなやせ地にオンタデがぽつりぽつり咲く一種異様な光景の場所。

この先の宝永山山頂からの景観もそうですが、このような光景は日本では他に目にすることはできないのではないでしょうか。


「壮観」
この言葉以外に言葉が見つからないほどの宝永山火口と富士山

宝永山は富士山山頂から見るとずいぶん下方に位置しますが、それでも標高は2,693メートルもありますから母体の富士山の高さ、大きさをここでも実感することができます。


火口壁と山頂

山頂から見る火口や火口壁、それらを従える富士山の景観は壮大で、ここでは点在するオンタデの群生が唯一の生命体です。

山頂から下り切ったらトラバース気味に富士宮口ルートへ戻ります。

西側の宝永第一火口縁を乗り越すと樹木が現れ、これまでの景観とのあまりの違いに、おかしな感じさえしました。

正規ルートの6合目に合流したのは10時過ぎ、富士宮口ルートではこの時間も多くの人が山頂目指し登っています。

ということは一日中、四六時中それなりの数の人が山頂へ向け登っていることになります。

ひいては、それが毎日で、なおかつこのルートは吉田口や須走口といった河口湖方面からのルートに比べると、まだ人が少ないらしいですから、どれだけの人数の人が富士山に登っているのでしょうか。

富士山は大きかったですが、登る人の数もハンパなかったです。

最後は上高地・小梨平を歩く感じで、そこよりもやや急な道を下ると10時25分、5合目に無事下山しました。

短い時間の滞在での富士登山でしたが、この山の大きさは十二分に感じ取れる満足のいく山行でした。


富士宮口5合目

長文にもかかわらず最後まで拝読いただき、ありがとうございました。



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2017年5月5日

04/05/17 龍王岳、立山(雄山)・山スキー滑降

パタゴニア

春の立山・山スキー滑走してきました。


剱岳を背景に山崎カールへと滑り込む

昨年も同時期に訪れた春の立山。

その時の悪天とは打って変わり絶好の好天に恵まれた今年の春の立山で、龍王岳・北東カール、立山・雄山神社社務所裏斜面と山崎カールの3本を久々のツアー参戦の(あ)。と二人、滑ってきました。

日程的な制約により室堂泊の基本日帰りなので、頑張って3本です。


大日岳山裾に沈む前日の夕陽


朝陽の当たり始めた奥大日岳
朝陽に映える大日岳の雪稜は美しいです


黎明の立山連峰


一ノ越目指し歩く
左が雄山方面


一ノ越へのルートを外れ龍王岳、浄土山方面へ


一ノ越上部で稜線に乗り上げると針ノ木岳が迎えてくれる


ライチョウさんも


背後に雄山や真砂岳


浄土山稜線に乗り上げると今回、最も素晴らしい景観が出迎えてくれた
大天井岳~槍・穂高連峰、笠ヶ岳、黒部五郎岳~薬師岳の黒部源流の山々や
野口五郎岳、水晶岳、雲ノ平、五色ヶ原の大パノラマ


右手彼方に白山連峰


この時は二人のおじさんと我々二人の四人だけでこの大観を独占


龍王岳・北東カール

下るほど雪は重さを感じるようになるが、雪面がきれいなので快適に滑れる。


カール中間部より見上げる雄山

この後、一度、稜線を乗り越して、朝ハイクした室堂方面の谷筋を一ノ越へ向け滑る。

小休止後、雄山へ向けハイクアップ。


一ノ越に戻った後、ハイク経て雄山山頂着


雄山神社と後立山連峰

ハイク途中、短く同行だった二人のボーダーは昨日に別山沢を滑り、今日は右の御前谷を滑走して下山すると話していた。

見下ろす右の尾根に乗越した跡が確認できたので黒部平へのルートに迷いはないだろう。


社務所裏の我々のドロップ・ポイントより大日岳

斜度はあっても35~40度程度かな。


大日岳や室堂を正面に見て滑降


社務所裏よりストレートに斜面を滑る


二ノ越(?)付近で


一ノ越に戻り、再ハイクに備え腹ごしらえを兼ねて大休止


静まり返った二度目の雄山山頂
我々以外に二人のみ


山頂・雄山神社は一度目

二度目の雄山登頂の際に神社に参ろうと、一度目はあえてここまで足を運ばずドロップしていた。


正面に大日岳、室堂、右手に剱岳をみる山崎カールエントリー部
この上ないロケーション

小尾根左手にきれいな斜面が残っていた。


山崎カールへ滑降


雄山神社を背負う形でカール最上部を滑走


山崎カール名物、ローソク岩(右腕のすぐ左)と


剱岳と剱御前、別山、真砂岳


大日連山と雷鳥平テント村


ローソク岩下の腐れ雪を滑走して終わり

雪質は重いばかりで、この先下っても楽しくなさそうなので登り返しのなきよう室堂へ向け左トラバースで滑った。


1st track
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2nd track
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3rd track
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一本目の龍王岳・北東カール、二本目の雄山神社社務所裏斜面の滑走は、そもそもエントリーする人が多くないこともあって、かつ、時間的に雪温上昇も抑えられていたことも手伝って快適に滑走することができた。

龍王岳は山頂からの滑走も視野にあったが山頂までのハイクに時間が掛かることや、山頂直下がややルンゼ状になっていることで危険回避の意味でキャンセルして富山大小屋付近からカールへと滑走した。

多くは一ノ越までハイクして御山谷をそのまま下方へか、あるいは東一ノ越方面へ滑るように見たが、御山谷は傾斜が緩く決して快適滑走とは言えず、ここは浄土山方面へもうひと頑張りするほうがより快適斜面にありつける。

御山谷は入門者向き。

二本目の社務所裏斜面のエントリー部は山崎カールのエントリー部でもある。

すぐに右へ逃げれば山崎カールへ、そのまま直に滑り込めば今回滑った斜面となる。

ハイクする際、ここを滑り降り上手く左へ逃げれば滑降後ハイクアップすることなく一ノ越に戻れるだろうと目論んでこの斜面を二本目の斜面とした。

下から見上げたとおり、中々イイ斜面で一ノ越へもハイクアップすることなく上手く帰還できた。

最後となった三本目の山崎カールの滑走は、ある意味今回のメイン滑走と考えていたが、あいにく時間経過によりバーンはずいぶん荒れていた。

また、雪温上昇も伴ってお世辞にも快適滑走とはいかなかったが、眼前に広がる室堂平や大日連山が魅せる見事な景観や、北方には天を突く剱岳が見晴るかせ、この上ないロケーションで滑走できる歓びに満ち溢れたスキーだった。

ヤマレコ



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2017年3月13日

12/03/17 乗鞍岳 Mt.Norikura

パタゴニア

三木・Yくんと乗鞍岳に行ってきました。


真っ青な空に飛行機雲

ここで言う乗鞍岳は一般的に言う3,000メートル峰のひとつの乗鞍岳です。

その乗鞍岳に遠征して行ってきました。


蚕玉岳と朝日岳
画像の1st trackはマイ・シュプール


2nd stage 富士見岳東斜面
槍~穂高、常念~蝶ヶ岳

とか言って、実は山頂には立たずに下山です。

この時期のコンディション的にはかなり好条件がそろっていたと思いますが、同行のYくんも特にピークハントにこだわりはない感じだったので、剣ヶ峰まで足を運んでも滑れる斜面は少ないとみて肩ノ小屋から滑走することにしました。

いくら条件がイイといっても、そこは独立峰的な3,000峰なので足元は雪面というより氷面といっても過言でないほどシビア。

シュカブラの上に立てばエッジは効くものの、滑りに関してはデブリよりはマシな程度で到底快適な滑走はできません。

それでも、吹き溜まりを好んで滑れば快適滑走できました。

二本目の富士見岳東面は、先を越されたシュプールが何本かありましたが、アングルを選べば槍~穂高を背景に面ツル斜面を滑る姿を撮ることができました。


休暇村乗鞍高原をスタート
ゲレンデトップを経てさらに歩くと剣ヶ峰や高天ヶ原の乗鞍岳主脈が見えてくる


右手には穂高岳・吊尾根や槍ヶ岳


位ヶ原のシュカブラ帯を稜線に向け進む


摩利支天岳のコロナ測候所と富士見岳 眼下は肩ノ小屋


剣ヶ峰、蚕玉岳、朝日岳をバックに滑る
こう見えて雪面はほぼテッカテカ


シュカブラもきれいな紋様を見せるものの、実のところ滑るにはいただけない


蚕玉岳、朝日岳を背景に


気持ちのイイ滑走


槍ヶ岳~穂高岳を遥かに見て滑走ラインをシュミレーション中


スキーヤーがファインダーに入ってきたら、ここからの何枚かが今日のメイン・ショット


その中の一枚がこのショット


一番右が彼のシュプール 三本目がマイン


やや左目の最も大きなターン弧がYくんのそれ


富士見岳東斜面


ダケカンバと穂高連峰


位ヶ原のコブからツアーコースへ向け滑り降りる


ゲレンデトップより見上げる

この後、ゲレンデを軽快滑走して一日を締めくくろうとしたところ思わぬところに落とし穴。

かもしかゲレンデ上部を滑走中、山中では一度も脱げることのなかったスキー板が外れた。

やや硬いバーンに腕のなさを露呈しただけの結果なのだが、そのあとがいけなかった。

リーシュで板とブーツをつないでいたので板を流してしまうことはなかったが、その時、ブーツのフロントのディポットに雪のような氷のようなものが詰まってしまったようで再び板を履くのにかなり時間を費やしてしまった。

ゲレンデ下でその一部始終を眺めていたYくんは、もどかしさを感じながらイライラしたに違いない。

ようやく復活して彼と合流して状況を話すと、これがテックビンディングのマイナス要素だと聞かされた。

確かにその通りだとうなずいたものの、山中での場面を想像すると、どんな状況でも板が脱げることのない滑りをすることが重要だと思い知らされた。

あとはゲレンデをかっ飛ばして休暇村に下山。

ここでひとっ風呂浴びた後、最後の〆は高山・恵比寿そばの天ざる。


季節の天ぷらも含めボリューム満点で、いつ食べても美味い

少し反省会もしながらおいしくいただき、帰路についた。



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2016年10月11日

09-10/10/16 白峰三山

パタゴニア

秋の連休を利用して奈良田基点、広河原から白峰三山(~北岳~間ノ岳~農鳥岳~奈良田)に行ってきました。


間ノ岳~中白根と北岳山荘

別画像は
南アルプスの山 白峰三山 にも

山行記録はヤマレコ



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2016年5月6日

04-05/05/16 剱御前小舎を訪ねて

パタゴニア


色々悩んだ挙句、今年のGWは立山方面に行くことにした。


剱沢より見上げる剱岳 前剱と八ツ峰を従えた姿は威風堂堂として素晴らしい
モデルは横浜国立大山岳部のお二人

机上での悩みの種は天候が安定しないこと。

ここ数年はGW前半は芳しくない天気があるが、後半になるとそれなりに安定した日が何日か続いて好天に恵まれることが多いとの印象だが、今年はどうもそうはいかない様子。

できればシーズン最後のこの時季に槍穂付近に行きたい思いがあり、本年は冬の降雪量が少なく長いアプローチを強いられる北アルプス南部では例年にも増して歩きが長くなりそうなので、さらに悩ましい。

長期に渡り、べったり休めない自身にとっては休日の並びも良くなく、これらを上手く結び付けようとすることがイケないことは重々承知なのだが、何とか工面した結果こうなった。

ひとくちに天候といってもいろんな要素があり、今回は特に風に悩まされた山行だった。

幸い、山中では雨や雪に遭わずに済んだが、それでいいかといえば決してそんな単純なことではなく、風こそが最大の天候の要素ではないかと思い知らされた。

それにより雄山山頂から山崎カールの滑走はピークに立つどころか、それ以前の一ノ越からの登り始めで危険を感じハイクを断念。


中央上部の鞍部が一ノ越
中央付近に写る、いくつかの小さな点はスノーヤー

ひとつの大きな目的としていただけに残念だったが、これも安全第一で無念さはない。

もう一つのメインと考えていた真砂沢か別山沢の滑走も実現できなかったが、気持ちは同じ。


この頃には稜線のガスは晴れていたが
風は相変わらず強く吹いていた

昼夜にわたり吹き荒れる風に雪面が固くなってしまったことは、やや想定外だった。

冬に比べると暖かい風とはいえ吹き方が尋常ではなく、それも一日中吹き荒れればこんな結果となってしまうようだ。

剱沢は朝、やや早い時間帯だったこともあり雪は全く緩むことなくガチガチで快適な滑走は出来ずに終了とした。

そんななか、二日目の悪天を予想して別山乗超までハイクしたその足で一日目に滑った雷鳥沢は快適滑降できた。

また、その際のトラックログは翌日のホワイトアウト状態での下降時にも大いに役立ち、大変有意義だった。

立山に決めた時点で御前小舎の坂本さんに会えるのも大きな楽しみとした。

かつて、秋の早月尾根からのルートの際にここへ下ることも選択肢にあったが、別山尾根の渋滞情報を剱岳山頂で聴いてあきらめたこともあったので、数年ぶりにお会いできたことは大きな目的を達成できた感があった。

今や23歳になった(あ)。とともにお会いできれば、これがベストだったが、聴くところによるとこの8日で山を下りられるとのこと。

折角会えたのにちょっと複雑な気持ちにもさせられた。

いずれまた、お会いできる日を楽しみとして、今回のツアーの締めくくりとしよう。


左から坂本さん、薬師沢小屋の大和さんと私

他の画像はこちら


Ski Tracks


1st track
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2nd track
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3rd track
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4th track
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2016年1月6日

30/12/15-05/01/16 Whistler Blackcomb &Vancouver

パタゴニア


今年の年末年始はカナダ、ウィスラー・ブラッコムエリアに大遠征のスキーツアーに行ってきました。


heli-skiing
ヘリスキー

マウンテンエリアでは終日好天に恵まれ、素晴らしく記憶に残るスキートリップとなりました。

巨大な面積を誇るウィスラー、ブラッコムは200以上ものコースがあり、たった二日しか滑る時間のなかった我々に多くのコースを滑ることは不可能です。

その分は人工のエリアを抜け出しさらなるパウダーを求めて滑れるヘリスキーで補おうという計画を立てたのです。

結果的にはこれだけ広大なエリアとコース持つスキー場ならヘリを使わなくても存分に愉しめたでしょう。

しかし折角遠いカナダまで来たのだから、一生の思い出として選んだヘリスキーは大正解だったと思います。

まずは天候に恵まれたのが第一ですが、全コースに渡りほぼノートラックに近いあのパウダーを滑れることは病みつきになりそうなほどで、至福の時以外にほかなりませんでした。

見える景色も抜群ですからマイナスな部分は見当たらない感じです。

また、バンクーバーに移動してからも天気に恵まれ、思い出深いカナダの旅となりました。


Peak 2 Peak
ピーク トゥ ピーク


ウィスラーピークのイヌクシュク、イラナーク・モニュメントとブラック・タスク


ミニ・イヌクシュク

ゴンドラに乗ってピーク・トゥ・ピーク乗り場まで高度を上げると、森林限界を越えることもあって見える風景がさらに素晴らしくなり、中でも最も東に近い場所に位置するルート、ハーモニー・リッジから大きな谷を隔て横たわるブラッコムの山塊の景観は、この上ない素晴らしさ。

均一傾斜の中斜面がピーク・トゥ・ピーク乗り場まで続くから景色を楽しみながら滑れます。


ブラッコムを背景に
左にラグビーボールのように見えるところが7th Heaven


ピーク・トゥ・ピークゴンドラとエメラルド・エクスプレス

ウィスラーでは最も右側(東)のUPPER PEAK TO CREEKルートが一番楽しかったですね。

ピークから左手に回り込みスタート地点でブラック・タスクを正面に見たら以降は20~25度程度の傾斜の斜面が段階的にかなりの距離に渡って続きます。

人が少ないこともあって、ここでは皆、飛ばしまくり。

彼らには及ばないまでも、自身のスピードも60~70km/hくらいは出てたはずで、スキーでの最高速だと思います。

正直、これ以上なら脚が持ちそうにないくらいでした・・・。


Harmony Express乗り場で
ストックのリングにのせたお菓子を鳥がついばみに来ています

ブラッコムでは広大なU字谷を形成するBLACKCOMB GLACIERルートを一気に滑れば痛快さ、この上なしです。

見上げると槍・穂高のような岩稜帯の岩山が白い雪面の上部に壮大なスケールでに聳えています。

ブラッコム氷河の上を滑る形のこのコースは標高差やスケールが飛騨沢を槍平に向けて滑り降りるのとよく似た感じで、いわばゲレンデ内にあれと同じような斜面が存在していることになるから驚きです。


Tバー終点からしばらくハイクアップすると・・・
左手に飛騨沢のようなU字谷が広がっていた
上記画像はWhistler J-Station ウィスラー通信のブログよりDLしたものを掲載しています


ブラッコムにある氷河の洞窟


ヘリスキーでは4本滑走


HELI


ヴィレッジ内にあるオリンピック・モニュメント


ゴンドラ前広場でカウントダウン・イベントが繰り広げられた


滞在先のNorth Star / Whistlerr Superior Properties

滞在先はレンタル・コンドミニアムのようなスタイルで、まるで一軒家。

家族やグループでで宿泊するのに打ってつけで、普段、生活に必要な備品や小物はほとんど揃っていて、スーパーやリカーショップもすぐそばなので、あとは調理人がいれば食事には困ることはありません。

もちろん、食器洗浄機や洗濯乾燥機もあるから食事の後片付けや、汗をかいた後の下着や衣服のリフレッシュもおまかせです。


1月2日の朝食

日本から持参の丸餅と現地調達した食材で作ったハムエッグ、野菜にミルクがこの日の朝食です。

見た目はアンバランスだけど、美味しくいただきました。


宿泊棟の外観

また、バンクーバーではキャピラノ吊り橋でアドベンチャラスでアスレチックな体験をしたりキツラノでスポーツショップ巡りをしたりもして、街歩きも十分に愉しみました。


バンクーバー・ダウンタウンより北望すると
ビルの谷間に雪をかぶった山々が見える


手の甲に入場証のスタンプを押してもらい出発


Capilano Suspension Bridge Park
クリフウォークとキャピラノ吊り橋


確かにやりました !


キッツィラノでは和食のお店のお世話ななった
味はなかなか


パタゴニア・ストア
アークテリクス・ストアとは道を挟んで、ほぼ向かい合っている


黄昏るダウンタウン


市場内はカラフルでにぎやか


ギャスタウンの時計台
この時は正確な時を刻んでいたような・・・


さよなら バンクーバー

to be continued ・・・



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