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2016年1月6日

30/12/15-05/01/16 Whistler Blackcomb &Vancouver

パタゴニア


今年の年末年始はカナダ、ウィスラー・ブラッコムエリアに大遠征のスキーツアーに行ってきました。


heli-skiing
ヘリスキー

マウンテンエリアでは終日好天に恵まれ、素晴らしく記憶に残るスキートリップとなりました。

巨大な面積を誇るウィスラー、ブラッコムは200以上ものコースがあり、たった二日しか滑る時間のなかった我々に多くのコースを滑ることは不可能です。

その分は人工のエリアを抜け出しさらなるパウダーを求めて滑れるヘリスキーで補おうという計画を立てたのです。

結果的にはこれだけ広大なエリアとコース持つスキー場ならヘリを使わなくても存分に愉しめたでしょう。

しかし折角遠いカナダまで来たのだから、一生の思い出として選んだヘリスキーは大正解だったと思います。

まずは天候に恵まれたのが第一ですが、全コースに渡りほぼノートラックに近いあのパウダーを滑れることは病みつきになりそうなほどで、至福の時以外にほかなりませんでした。

見える景色も抜群ですからマイナスな部分は見当たらない感じです。

また、バンクーバーに移動してからも天気に恵まれ、思い出深いカナダの旅となりました。


Peak 2 Peak
ピーク トゥ ピーク


ウィスラーピークのイヌクシュク、イラナーク・モニュメントとブラック・タスク


ミニ・イヌクシュク

ゴンドラに乗ってピーク・トゥ・ピーク乗り場まで高度を上げると、森林限界を越えることもあって見える風景がさらに素晴らしくなり、中でも最も東に近い場所に位置するルート、ハーモニー・リッジから大きな谷を隔て横たわるブラッコムの山塊の景観は、この上ない素晴らしさ。

均一傾斜の中斜面がピーク・トゥ・ピーク乗り場まで続くから景色を楽しみながら滑れます。


ブラッコムを背景に
左にラグビーボールのように見えるところが7th Heaven


ピーク・トゥ・ピークゴンドラとエメラルド・エクスプレス

ウィスラーでは最も右側(東)のUPPER PEAK TO CREEKルートが一番楽しかったですね。

ピークから左手に回り込みスタート地点でブラック・タスクを正面に見たら以降は20~25度程度の傾斜の斜面が段階的にかなりの距離に渡って続きます。

人が少ないこともあって、ここでは皆、飛ばしまくり。

彼らには及ばないまでも、自身のスピードも60~70km/hくらいは出てたはずで、スキーでの最高速だと思います。

正直、これ以上なら脚が持ちそうにないくらいでした・・・。


Harmony Express乗り場で
ストックのリングにのせたお菓子を鳥がついばみに来ています

ブラッコムでは広大なU字谷を形成するBLACKCOMB GLACIERルートを一気に滑れば痛快さ、この上なしです。

見上げると槍・穂高のような岩稜帯の岩山が白い雪面の上部に壮大なスケールでに聳えています。

ブラッコム氷河の上を滑る形のこのコースは標高差やスケールが飛騨沢を槍平に向けて滑り降りるのとよく似た感じで、いわばゲレンデ内にあれと同じような斜面が存在していることになるから驚きです。


Tバー終点からしばらくハイクアップすると・・・
左手に飛騨沢のようなU字谷が広がっていた
上記画像はWhistler J-Station ウィスラー通信のブログよりDLしたものを掲載しています


ブラッコムにある氷河の洞窟


ヘリスキーでは4本滑走


HELI


ヴィレッジ内にあるオリンピック・モニュメント


ゴンドラ前広場でカウントダウン・イベントが繰り広げられた


滞在先のNorth Star / Whistlerr Superior Properties

滞在先はレンタル・コンドミニアムのようなスタイルで、まるで一軒家。

家族やグループでで宿泊するのに打ってつけで、普段、生活に必要な備品や小物はほとんど揃っていて、スーパーやリカーショップもすぐそばなので、あとは調理人がいれば食事には困ることはありません。

もちろん、食器洗浄機や洗濯乾燥機もあるから食事の後片付けや、汗をかいた後の下着や衣服のリフレッシュもおまかせです。


1月2日の朝食

日本から持参の丸餅と現地調達した食材で作ったハムエッグ、野菜にミルクがこの日の朝食です。

見た目はアンバランスだけど、美味しくいただきました。


宿泊棟の外観

また、バンクーバーではキャピラノ吊り橋でアドベンチャラスでアスレチックな体験をしたりキツラノでスポーツショップ巡りをしたりもして、街歩きも十分に愉しみました。


バンクーバー・ダウンタウンより北望すると
ビルの谷間に雪をかぶった山々が見える


手の甲に入場証のスタンプを押してもらい出発


Capilano Suspension Bridge Park
クリフウォークとキャピラノ吊り橋


確かにやりました !


キッツィラノでは和食のお店のお世話ななった
味はなかなか


パタゴニア・ストア
アークテリクス・ストアとは道を挟んで、ほぼ向かい合っている


黄昏るダウンタウン


市場内はカラフルでにぎやか


ギャスタウンの時計台
この時は正確な時を刻んでいたような・・・


さよなら バンクーバー

to be continued ・・・



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2015年5月7日

03-05/05/15 大喰岳から2本の滑走

パタゴニア

北アルプス、新穂高から槍平、飛騨沢を経て槍ヶ岳のピークに立った後、その南に位置する大喰岳から南東カールと、南岳との間に西の飛騨沢へと落ちる中ノ沢滑走しました。


穂高連峰と御嶽、乗鞍岳 大喰岳山頂にて

槍ヶ岳はどこから眺めてもカッコいい。

遠くからならシンボリックだったり、ランドマークだったり。

近くからなら穂先が鋭く天を突き、その大きさに圧倒されるばかりだが、南からのそれはちょっと右に首をかしげ表情を和らげているようにも見え、違った表情を見せてくれるところが、これまたイイ。

そんな大好きな山、槍ヶ岳に、今年もスキーを携え行ってきました。


槍平をあとに、しばらくすると穂高連峰、奥丸山の向こうに乗鞍岳が見えてくる


飛騨乗越手前で見かけたライチョウくん


ようやくたどり着きました、飛騨乗越
やや手前から雪切れしていて、まいりました


♫♫ヤリよ~り~た~か~い、鯉の~ぼ~り~♪♪♫
この時期、槍の肩では穂先の他に鯉のぼりも出迎えてくれます

一日目は何とか天気は持ったものの、二日目は一転、終日雨に降られ小屋に缶詰でしたが、翌日は晴れてくれました。

二年前にもみた、あの景観を再び見れたら文句はないはずでしたが、、、


二日後の朝、笠ヶ岳が良い表情を見せてくれました


もちろん、こちらも


時間の経過とともに、やや赤らみましたが、
これ以上は染まりませんでした


奥丸山、大木場の辻と新穂高温泉郷を覆う小さな雲海


テント場より富士山と南アルプス、甲斐駒ヶ岳、白峰三山
マイテントではありません

穂先へは三日目の朝、上がりました。

見てのとおりと小屋の人や実際に行ってきた人たちの情報を合わせると、穂先への登路に雪はなくハシゴやクサリも出ているようです。

一見、夏と同じと思いきや、そんなことはあるはずがありません。

曲者は一日中降っていた昨日の雨と、この地の標高と朝の気温です。

核心は最初でもあり最後でもあるクサリまでの部分。

岩が凍ってテラテラで、めっちゃ怖いです。


槍ヶ岳山頂


水晶岳(左端)をはじめとする裏銀座の山々と立山、剱方面


笠ヶ岳の彼方に白山がその名のとおり白く輝きます


しばらく独り占めだったあと、フランス人の彼と二人でした


大喰岳、中岳、南岳へと続く稜線と穂高連峰、彼方に乗鞍岳、御嶽
ハイクした日も、この日も御嶽に噴煙は見られないようでした


常念岳と遠く浅間山
常念乗越の下方に松本平が望めました


槍ヶ岳山荘全景と、不遇な奥丸山

自身にとって最もヤバかったのは小屋前の水たまりが凍ったところでしたけどね・・・。

もう少しでひっくり返るところでした。最後まで油断は禁物です。


大喰岳より


この時間になると早朝よりも天気、見通しがよくなり
笠ヶ岳~抜戸岳稜線の彼方に白山連山が茜色に輝いてよ~く見えました


水晶岳、野口五郎岳と肩の小屋の奥に立山


大槍、独標と燕岳方面


これぞ大喰岳を代表する景観
雪原と、とんがり頭


大喰岳にて

大喰カールの滑走は快適で、時間調整の甲斐がありました。

登ってくる際に出会った人からは、
「まだまだアイゼンの歯も刺さらないほど固いです。」

との情報もいただきましたが、この頃から陽も照りだしたこともあり、雪は次第に緩んでくれたようです。

かといって、あまりのんびりし過ぎると緩みすぎるのがいけないところ。

ちょうどいいタイミングで滑ることができました。


大喰岳山頂から南東カールを滑り、
東尾根に乗り上げると長躯、槍沢と大槍を望めました

本当は天狗原から槍を見たかったのですが、山頂から見下ろすと左に短いながら顕著な尾根が見えます。

「ここなら槍が見えるはず。」

バッチリでした。

滑走はあまりできませんでしたが、この景色を見れたら満足です。

それに、ここから槍を見た人はそう多くはないでしょうから、ことさらです。

この時期限定のコスパに優れた槍の展望台かもしれません。


中岳を背景に大喰カールを滑る後発のスキーヤー


大喰カールを下るスキーヤーと横尾尾根、屏風の頭
天狗原は中央を横切る岩尾根の陰で、ここからは見えていません

この尾根も、まだ雪が緩んでなくて山頂までシールで上がることができ、大いに助かりました。

あとはメインともいえる中ノ沢の滑走。

稜線の東面には雪はしっかり着いていますが、西面の中ノ沢を滑るには寡雪の今年、中岳の基部まで行かなければならず、少々煩わしさを伴います。


山頂に戻り二本目の滑走
雪は不安定で過去、最もリスキーなトラバースでした

カール最上部の滑走はかなり、というか、これまでで最も不安定で危険度の高いものでした。

何せ、ここで雪が切れると雪庇もろともカールの底まで流されアウトっぽかったですから。

ほぼ同じ標高を保ちながら変わり行く足元の雪質をスキーを通して感じながら滑るのは初めてのことだったので、まったく生きた心地がしなかったですね。

結果的には素直に稜線を歩くのがセオリーだったと、大いに反省材料となりました。


中ノ沢上部より雪のない大喰岳山頂部・西面を見上げる
山頂からの豪快ダウンヒルが色んな意味で理想的

スキーブーツという硬い材質の素材で足首を守られていても、ガレ場の歩行は危険極まりない。


中の沢、エントリー部より見下ろすと、飛騨沢に向かい広い斜面が続いているのが見える
スカイラインは左、笠ヶ岳~抜戸岳~弓折岳と右、奥に黒部五郎岳、双六岳方面
中央を横切るのは中崎尾根、奥丸山(左端)

上部から見下ろす中ノ沢は、下から見上げて受ける印象とは全く違い、とても広くて快適です。

中間部にやや狭い部分はありますが傾斜はさほどきつくなく、そこを過ぎれば飛騨沢本沢までは緩斜面。

下部ほど落石はみられましたが、滑走に影響するほどではありません。

縦溝も下部のみで、飛騨沢のそれとは比較にならず無いに等しいほどでした。


ずいぶん低くなった奥丸山、中崎尾根と笠ヶ岳、抜戸岳


飛騨沢・本谷より中ノ沢を見上げるとこんな感じです


白出沢で見上げるとジャンダルム~西穂高岳稜線が夕陽に紅く染まりかけていました

で、帰宅した翌日、荷物整理していると、あるモノがないことに気付いたというか、何故、今まで分からずにいたのか、とにかく理解できないようなことを発見してしまった。

どこを見てもシールが見当たらない。

最後にシールを剥がし片付けたのは大喰岳の山頂だけど、それからも何度かザックから出し入れした。

どこに置き忘れたかな~。

最後に滑り始めたのは中ノ沢上部のガレ場で、以降、槍平で食事もしたし白出でもザックを開けたけど気付かずじまいだった。

もし、エントリーした所で忘れて来たとしたら、そこは登山路(夏道)から50メートルほど下方だし、ガレガレのがレ場だから誰も気付きはしないかな~。

警察や槍ヶ岳山荘にも連絡してみたが拾得物の届け出はないそうだ。

今年は、もう使うことはないからイイようなものの、来年度はまた新調しないといけなくなってしまい、ちょっと悲しいツアーの顛末となってしまった。

時系列画像のみですが大きめの画像はこちら

ヤマレコにも



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