2019年11月5日

03-04/11/19 燕岳と大天井岳

パタゴニア

北アルプス、燕岳と大天井岳に大天荘泊で行ってきました。


中天井岳で見た巨大ブロッケン
昨年は大きな影天井だった

昨年も小屋閉めのこの時期に大天荘に出かけましたが、今回はルートを変えて北の中房温泉を起点に合戦尾根から燕岳に登ったあと、表銀座縦走路を大天井まで歩くルートで出かけてきました。

一ノ沢からのルートは19年ぶりでしたが今回の合戦尾根からのルートとなると、その倍の38年ぶりです。

わが人生において、これほど長いスパンの空いた出来事はないのではないかと思えるほど恐ろしく年を取ってしまったのですが、この年月が邪魔をするからか、そもそも記憶力が悪いかは別にして、ハッキリ言って当時の中房温泉のことは何一つ覚えていないのは、かなり悲しい。

温泉は当時からあったでしょうが、あたりの様子どころか建物があったかどうかさえ分からない。


合戦尾根、中房温泉登山口
下山時写す

唯一は登山届を提出する際、声をかけてくれた方がいたような・・・。

もちろん、今のようにマイカーは持っていなかったので穂高駅か有明駅あたりから路線バスでそこに向かったはずですが、あのクネクネ道も含めて記憶にありません。

すごい道をバスで来たものです。

合戦尾根で覚えている数少ないことは、所々にベンチがあって登りやすかったような気がしますが、登山路もあんなに広い場所があったかどうかさえ覚えてなく、特に急登のイメージも残っていません。

強いて言うと、着いた合戦尾根の頭の燕山荘のテント場が夏の早い時期だったことでまだ雪に覆われていて、雪上にテントを張ったような。

場所も今のようにきちんとした区画はなく、もっとアバウトな天場だった気がします。

それよりも稜線に出た途端、裏銀座の山々が目に飛び込んでいたとしたら、それさえ覚えていないとなると(実際に何も覚えていないのです)若いときはどんな感覚で山に来ていたのか、自分のことですら理解できないです。

その後、槍ヶ岳まで縦走して槍沢を上高地へ下山したのですが、新調した革の登山靴が足に合わず、本来、穂高岳まで縦走の予定を変更した、ちょっと苦い思い出のあるのが今回の燕岳です。

表銀座縦走路というルートも、あんなに大きく見える槍ヶ岳でさえ、この付近から見えていたかどうかはっきりしません。

足のことが気になって、それどころではなかったのかもしれません。

ただ、大天井岳~西岳で至近に見る北鎌尾根の威圧感は今もはっきり覚えています。

ということは大天井岳までにも槍ヶ岳は見えていたはずなのですが、この辺りの記憶もあいまいなところです。

で、昨年は常念乗越からで今年は合戦尾根から大天荘の小屋閉めを狙って、絶景に逢いに行ってきました。

絶景の結果は、十分合格ですがもう少し頑張りようがある点数にすると80点くらいはあげれそうな上々の景観でした。

足りなかったのは未だここから見たことのないモルゲンロートの槍、穂高連峰をこの場から見れなかったこと。

冠雪しているところまでは良かったのですが、寒気のせいで朝の日の出の頃だけ東の空や連峰もガスに包まれ、時間経過とともに晴れ渡った空が恨めしかった。

ただ、ガスとセットともいえる大きなブロッケンや、その後は好天下の素晴らしい峰々を見れたので十分です。

星空も合格点ですね。

月の入り時間が22時を過ぎてからだったので、これに合わせたかのように上空を覆っていた雲が晴れたのは嬉しかったです。

これに気をよくして翌朝までこの天気が持ってくれることを期待して寝床に就いたのですが、そんなに上手く行かないです。

でもね、あちらこちらで遭難事故の報も聞く昨今、これだけの風景を見ることができて無事帰宅できれば、もちろん何の文句もありませんね。

以下、時系列画像です。


その名のとおりの富士見ベンチ
右に甲斐駒ヶ岳、北岳、間ノ岳と続く
さらに右手に塩見、荒川、赤石、聖の南プス・オールスターズも


東天井岳~大天井岳と縦走路の上に中岳~槍ヶ岳


振り返れば低くなった有明山と遥か浅間山
下方の小ピークは合戦沢の頭


大天井岳の右に奥穂高岳も見えてきて槍ヶ岳まで見えるようになる
縦走路右端に蛙岩


燕山荘前、裏銀座の山並みを望む天空のベンチ
二日目に撮影


優美な姿の北アルプスの女王、燕岳


ミーハーチックにイルカ岩と槍ヶ岳


燕岳山頂から北望してみる北燕岳稜線と
龍王、立山・剱連峰、針ノ木岳、蓮華岳や鹿島槍ヶ岳まで


蛙岩と、見えてきた前穂高岳(左端)から槍ヶ岳・北鎌尾根までの槍・穂高連峰


保護色の紋様のため分かりにくいものの
撮ってと言わんばかりにポージングのホシガラス


大天井岳山頂からは圧巻の光景
右に白山も


日没後の空の様子


灯りのついた大天荘と直近の大天井岳山頂


時間経過とともに北の空から雲が晴れてきた


穂高連峰と中央アルプスのシルエット
吊り尾根下方の灯りは涸沢


前穂高・北尾根、前穂高岳、吊り尾根、奥穂高岳、ジャンダルム、
北穂高岳・北穂高小屋、大キレットと飛行軌跡
下方は涸沢ヒュッテの灯り


月の沈んだ深夜に満天の星空


北望してみる星空
下方、中央左に立山・剱、中央に針ノ木、蓮華、鹿島槍と続く
右下の灯りは燕山荘


日の出
瞬時のできごとで、こんな幻想的な朝陽は初めて


ブロッケン
中天井岳に居たのは一人だけだったので、それも幸いしたかも


朝の光景が嘘のようにスッキリ晴れ渡った
南岳、中岳、槍ヶ岳と北鎌尾根、西鎌尾根


大下りの頭で


前穂を除く穂高連峰と槍ヶ岳へと続く稜線、北鎌尾根は高瀬渓谷へ落ちる


燕山荘付近からでも素晴らしい景観を目の当たりできる

下山後、一度は立ち寄りたかった田渕行男記念館へ。


所蔵品はもちろん見応えありましたが
建物も小じゃれてハイカラ

時間が許せば、もっともっと、のんびり、ゆっくりしたい空間が、そこにはありました。
(館内は撮影禁止につき画像はありません)



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2019年10月31日

31/10/19 瀬戸内に沈む夕日

パタゴニア

姫路港で瀬戸内に沈む見事な夕日を見てきました。


だるま夕日と過ぎ行く船

日中には黄砂が飛来したこともあって思うような夕日が見れないのは承知の上で出かけてみました。

ビューポイントに着いた頃は小豆島の島影はわずかに見えるほどで、黄砂の影響が見えましたが、時間とともにその影響は小さくなり日没が近づくとともに夕日の輪郭は鮮明になり、黄砂の影響どころか想像以上の夕日観賞となりました。


それぞれの時間


第三おりいぶ丸と夕日


このシチュエーションは初遭遇


だるま夕日の中の船舶


落日の刻



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2019年10月27日

26/10/19 秋の山野草

パタゴニア

高御位山で行ったり来たりしました。


桶居山分岐付近より高御位山

市ノ池より稜線に上がり山頂を経て成井へ下山後、小高御位山を経て再度、山頂へ。

ここでHさんと合流、しばらく談笑ののち馬の背から鹿島神社駐車場へ下りました。

やや高曇りで天気は良くありませんでしたが見晴らしは良好。

それよりも足元に咲く花が目を楽しませてくれました。


暑さのせいか、いつまでも咲くハギと鷹ノ巣山


瀬戸内にモヤがたなびく


明石大橋の先の大阪湾方面も


小高御位山の石仏と高御位山


神戸製鋼所の煙突から出る煙


登山路脇にたくさん咲く、コウヤボウキ


黄色が鮮やか、アキノキリンソウとHさん


見事な青色と艶感が美しいリンドウ


馬の背分岐より縦走路の先に高御位山



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2019年10月22日

22/10/19 素晴らしき青空

パタゴニア

鹿嶋神社駐車場を基点に馬の背~山頂~市ノ池で高御位山往復しました。


青い海と空に白い雲
この上ない素晴らしい光景です

何時までも続く暑さのせいで高御位山に上がるのは夏以降二回目で、前に上がってからは三週間ぶりでした。

久しぶりだったことと素晴らしい青空が広がったこと、さらには先週には北アルプスの槍ヶ岳の素晴らしい光景を見たことを踏まえても、この山ほどコスパの素晴らしい山はないのではないのではないかと思わせるほど素晴らしい展望を見せてくれました。


馬の背から稜線に上がったところから


鷹ノ巣山より姫路市街地に姫路城(中央右寄り)


鷹ノ巣山東峰より梢越しに見る高御位山


桶居山分岐付近より高御位山を望む
広葉樹の色付きはこれから


素晴らしい色の青空


こちらも素晴らしい色合いのリンドウ

山頂露岩上にたたずんで眼前に広がる光景は何物にも代えがたい素晴らしいものに見えました。

天皇陛下即位式の日の今日も高御位山は多くの人で賑わっていました。



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2019年10月20日

20/10/19 二週ぶりに来てみると・・・

パタゴニア

雪彦山、出雲岩~大天井岳~地蔵岳~虹ヶ滝周回しました。


大天井岳の奥座敷に咲く淡いリンドウ

先週は遠征で雪彦山に来なかったら、短い間に変わったことがあったようです。

まず、朝の駐車場で聴いた先週、日曜日の出来事。

内容については特にここでは触れませんが、大事には至らなかったようなので早期の復帰を願うばかりです。

次には、昨年、一昨年ほどではないにしても何度も日本列島を襲う台風の余波で登山道が少し荒れています。

筆頭は展望岩~出雲岩間の通称・牛のベンチ手前の倒木。

直径30~50センチメートルほどの樹が根こそぎ倒れて登山路を塞いだ形ですが、Hさんの尽力で既にしっかりした、う回路があります。


大天井岳
所定の位置に居るべき人が居ません


南望してみる書写山、明神山と播磨灘に浮かぶ家島諸島


七種山と明石海峡大橋遠望


姫路市南部、市川河口方面と播磨灘、淡路島


書写山、明神山と播磨灘、淡路島


つぼみのリンドウ


見下ろす地蔵岳


地蔵岳から見下ろす一番の色付きスポット

この界隈の一番の黄葉スポット、地蔵岳から見下ろす色付きは、少し色付き始めた程度で、これに関してはあまり変化はありませんでした。


虹ヶ滝

最後の沢沿いの道はたくさんの小枝が登山路上に落ちていて少し歩きづらくなっています。

秋も深まって、駐車場には多方面から来られたと思しき車でほぼ満車でした。

人気なのは良いことですが、日帰りだからこそ早立ち早着きの鉄則を守り、遅くとも午後3時頃には下山できるような計画で登山してほしいものです。



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2019年10月15日

13-14/10/19 双六岳と三俣蓮華岳

パタゴニア

三木・Yくんと鷲羽乗越、三俣山荘泊で双六岳、三俣蓮華岳に行ってきました。


双六岳より槍ヶ岳、北鎌尾根を望む
湯俣川で湧いた雲が滝雲となって西鎌尾根を流れ落ちる

just arrived !!


『 残 照 』
湯俣川の谷を埋め尽くす雲海と槍、穂高連峰 左、大天井岳

昨年来、何度もチャレンジしている黒部五郎岳登頂。

今回もそれを目的とした山行を計画したものの、やはり登頂できず下山となりました。

ご存じのとおり黒部五郎岳は黒部川の源流近くの山奥に存在します。

そもそも、そんな遠いところの山に一泊二日で行ってこようとすることに無理があるのは、年齢的なことも込めて、ある程度わかっているのですが、それとは別にあれもこれもと、つい欲張り山行になってしまうのも足かせの要因になっていることも承知の上です。

ただ、今となっては、それを抜きにした山行は考えられなくなってしまうほど大きなウェートを占めているので、足かせだからといって決しておろそかにはできません。

その山頂には今回も立てませんでしたが、今回ばかりは足かせの筆頭株、カメラの威力を今こそ発揮させるための、この上ない素晴らしい景観に出逢うことができたのです。

写真や画像でしか見たことのなかった光景が眼前に繰り広げられる、まさに「ヤバい」光景に出遭ってしまったのです。


冠雪の槍、穂高連峰 '18.10.21

鏡平の素晴らしい光景は、ある意味、昨年の山行で目の当たりすることができました。

双六岳からの光景も、同じく昨年の同じ山行で見ることができました。

今回は、それらの光景のさらに上を行く、山小屋の人に言わせても「かなりイイ」レベルの、年に数回しかないような素晴らしい光景を目にすることができたのです。

昨年の風景は前日の冠雪後のピーカンでした。

ピーカンはピーカンで、もちろん素晴らしい山岳風景を見せてくれました。


冠雪の双六岳頂稜台地と北鎌尾根、槍ヶ岳、大喰岳、中岳 '18.10.21

ただ、上には上というか、季節毎のというかがあって、今回は、高瀬川の源流域の支流である湯俣川を埋め尽くす見事な雲海が素晴らしい演出をしてくれました。

季節的に雲海は秋に出やすいとしたものですが、これまでの秋の山行では天候に恵まれる日はあっても、雲海はおろか、たなびく雲も見たことがないような気がしますから今回のような大きな谷を埋め尽くす雲海を見るのは、もちろん初めてのことです。

埋め尽くされたのは蒲田川ではなく湯俣川だったのもラッキーでした。

というのも宿は昨年は双六小屋でしたが今回は三俣山荘としていたからです。

鷲羽乗越から望むと、雲海の奥の槍ヶ岳・北鎌尾根までの大きな谷のすべてが雲海に包まれています。

雲海が生き物のように動くさまも素晴らしく、この光景は目にしたものにしか理解できない至上のものです。

午後に見た双六岳の景観も雲がイイ演出をしてくれて素晴らしかったですね。

蒲田川流域には雲がたなびき、湯俣川方面に湧いた雲が西鎌尾根を越えて滝雲となって流れ落ちるのが見えれば、これは何時かは見てみたかった光景そのもので、樅沢岳から槍ヶ岳を見た際の代表的な画にある現象です。

少し距離は離れていますが、双六岳からでも見応え十分です。

お天気は翌、お昼頃まで何とか持つだろうと考えていましたが、早朝どころか夜の明けない頃にすでに雨が落ち始めていました。

前日、日の入り後には上空に少し雲が出始めていたので、結局、この素晴らしい好天は時間にして、わずか8時間ほどで、その間に良いロケーションに居合わせたことで素晴らしい光景に出逢えたといえます。

千載一遇とは、まさにこのような境遇のことを指すのでしょう。

我が人生で、一度っきりの最高の自然現象に出くわすことができた今回の山行でした。


以下、素晴らしき光景の時系列画像です。


鏡平・鏡池より望む槍・穂高連峰


鏡池に投影する槍ヶ岳、大喰岳、中岳稜線


南岳・獅子鼻から大キレット、西穂高岳までの穂高連峰と奥丸山、眼下になった鏡平


双六岳山頂で目の当たりした第一弾目の至上の光景
蒲田川にたなびく雲が素晴らしい


北鎌尾根を従えた槍ヶ岳と西鎌尾根を流れ落ちる滝雲


南望すると秀麗な形の笠ヶ岳の彼方の雲海上に乗鞍や御嶽が浮かんでいた


雲海に浮かぶ別山~白山


表銀座縦走路の大天井岳から槍ヶ岳、中岳まで


丸山付近からみる槍ヶ岳の光景も秀逸


三俣蓮華岳のピークに達すると北鎌尾根・天狗の腰掛の左に常念岳も見えてくる


湾曲した標柱と槍、穂高連峰


北望してみる黒部源流域の鷲羽岳、ワリモ岳と最源流の岩苔乗越
鷲羽岳とワリモ岳の奥に顔をのぞかせるのは野口五郎岳と
左へ水晶岳、赤牛岳や立山、剱岳 その手前は雲ノ平・祖父岳


雲ノ平と薬師岳


これまで、これ以上の景観には出逢ったことはない
因みに、当地は当ブログトップ撮影場所とほぼ同じです


雲海に浮かぶ硫黄尾根と槍ヶ岳・大槍、大喰岳、中岳、南岳・獅子鼻


日没前後に見たこの光景こそが第一弾をも上回る至上、極上の光景


月光の大天井岳


シカ肉のジビエ・シチューをメインとした三俣山荘の豪華ディナー


月光下、早くもガスに覆われはじめた槍ヶ岳


ハイマツを縫って歩く場面ではコケモモらしき可愛い花が咲いていた


見下ろす樅沢の見事な黄葉


ライチョウさん


一日違いで大違い、見る影もない名ばかりの鏡池



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2019年10月5日

05/10/19 秋は知らないうちにやって来る?

パタゴニア

雪彦山、虹ヶ滝~地蔵岳~大天井岳往復しました。


虹ヶ滝の赤い葉っぱ

さすがに歩き初めの快適さは、しばらく感じることのなかった感覚でしたが、それでも、しばらくするとやはり暑い。

地蔵岳まで達すると特に風を感じることはなくても、これまでのような暑さは感じないので、さすがに少しは秋の方を向いているのでしょう。

ここから見下ろす広葉樹帯はこの界隈では最も紅黄葉の素晴らしい場所ですが、わずかに色付き始めているようです。

これから朝夕はそれなりに冷えるので、いきなり晩秋がやってきそうな気配ですね。


一昨日の雨の影響か雪彦川は豪快に流れ落ちる


雪彦川の滝


水量が多すぎで鮮明な虹は架らない


滝壺付近では約90度に渡り虹を架けるも不鮮明


虹ヶ滝でも同様で虹は不鮮明


地蔵岳


大天井岳より南望
PM2.5の影響とかで、変に霞んでる


見下ろす地蔵岳
背景の広葉樹がやや色付き始めているのがわかる


北望してみる三角点~鉾立山稜線
鉾立山の山腹に岩峰群の影が映る



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