2026年1月7日

03/01/26 美ヶ原・王ヶ頭、王ヶ鼻

松本市三城牧場から美ヶ原高原に上がりました。

美ヶ原高原・王ヶ頭ホテル
美ヶ原・王ヶ頭ホテル

パタゴニア

松本駅前のホテルで一夜を過ごし、十分な朝食でお腹を満たしたら登山口へ向け車を走らせる。

前日の午後から降った雪の影響で見上げた美ヶ原方面はずいぶん白い。

市街地ではそれほどの積雪はないものの流れる犀川に架かる橋上は凍結の可能性もあり、よそ者の、それも普段そのような経験のない者にとって、否応にも神経を尖らせてハンドルを握り、アクセルを緩やかに踏まざるを得ない。

地元の人の低速徐行運転も、この状況では納得で、幸い、お正月休み中なので走る車は少なく大いに助かった。

カーナビゲーションに従い犀川のさらに支流の川に沿って走るようになると正面に、これから向かう美ヶ原のシンボル的存在の林立した鉄塔群を見上げることができる。

ずいぶん高く見上げるように見えるが、
「確か、登山口まで上がってしまえば、それから三角点までは標高差もさほどなく、ほぼ高原歩きのはず・・・。」

と、こんな軽い気持ちで車を走らせると、やがて沿道の民家が終わり、いよいよ山間部の道路っぽくなったまでは想定内だったが、勾配が増すとともにいつしか路面は白一色で、そこに残る轍も数が少なくなり、
「ホントにこのルートで登山口にたどり着けるのか?」
との思いに。

これまでに何度か目にした【この先冬季通行止め】の予告通り、やがてはゲートに突き当たり万事休す。

真っ白な路面に残るタイヤ痕も少なくなるはずで、このルートでは思っていた登山口には行けないことを、ここまで来てようやく理解した。

アザレアライン(よもぎこば林道)冬季ゲート

今更そこまで向かう気にはなれず、少し手前の広場に何台か駐車車両があったので、そこまで引き返すとちょうど山頂部の鉄塔群を見ることができた。

それなりに見上げなければならないほど標高差はあるけれど、ちょうど下山してきた人に尋ねると、ここも美ヶ原の登山口の一つに違いないとのことで、時間的な余裕はあるのでこのルートで歩き始めることにした。

しばらくは沢沿いをダラダラ歩くものの、広場から見上げた通り、安易に考えていた高原ハイクとは違い、特に東屋のある広場を経ると、九十九折れの急坂の登山路となる。

確かに登山口のルート案内板に、このルートのことは『百曲りコース』とあった。

何度折り返しただろう、後ろの茶臼山の稜線が低くなるのを楽しみにするものの、なかなか低くはならず、そのうち木々がなくなると今度は風に吹かれだした。

南にみえる高ボッチ山

天気自体は曇り空ながらまずまずで、見える景色は雄大で素晴らしい。

足元の雪はさほど多くないものの吹く風は冷たく、露出した頬はさすがに冷たく、ここは信州なのだと痛感させられる。

時折ある登山路脇の針葉樹が見事な樹氷に覆われた姿であることも、いかにも信州。

茶臼山の左肩下に光る水面らしきものが見えるのは諏訪湖の湖面の一部が見えているのだろう。

地元、播州では内海とは言え、普段から海を見ているから大きさでは到底比べ物にもならないが、海がない信州にあって唯一ともいえる大きな水面が諏訪湖だから、信州人になった気分で眺めてみた。

時間的なことも手伝って、小さな湖面ながら日の光に照らされて輝く姿は、ひと際、目を惹きつけるものだった。

アルプス展望コースでは正面にアルプス連峰が見えるはずだが・・・

王ヶ頭ホテルと左が王ヶ鼻

何度折り返したか分からないほどの短い折り返しを経て、ようやく稜線の近くまで上がってきたが、ずいぶん大きいはずのシンボル的存在の鉄塔は、あんなに遠いではないか。

新雪を踏んでしばらくすると、ようやく山頂に建つ王ヶ頭ホテルらしき建物が確認きたが、登山口方面の谷から冷たい風が吹き上がる。

標高の高さもあって、なかなか厳しい。

時折ある吹き溜まりの新雪もツボ足で歩けたのはラッキーとしか言いようがなく、もう少し時間がたって、さらに積雪が増えればかなりの苦労を強いられたに違いない。

ホテルの真下付近まで来て見上げると、思わぬ光景を見た。

建物内に明かりがついているではないか。

「もしかして営業中?」

特に元気をもらったわけではないが、もう少し歩いてようやく山頂碑や鳥居のある山頂に到達した。

美ヶ原・王ヶ頭山頂

古くからの鳥居や石仏、石碑の奥に電波塔

ここまでに逢ったのはわずか数人程度だったが、山頂付近では風貌から見て、ほとんどがここまでのルートで遭うことのなかったと思しき多くのハイカーに遭遇した。

身なりや装備から、彼らのほとんどが元来、こちらが想定していた登山口からのハイカーだと想像できた。

王ヶ頭ホテル、日帰りゲスト用のサブエントランス

遠路遥々、せっかく来たのだから、楽ちんコースでなくて良かったと思うことにして、ホテルのエントランス方面へ足を向けると、案の定、何のことはなしにホテルは営業中だった。

日帰りゲスト用の入り口(といっても十分立派)があったので、お邪魔しよう。

雰囲気といい、辺りにいる人たちといい、何も知らずにこの場に足を運んでいるのは自身だけではなかろうかと思うほど、他の人たちは何もかも承知の上でこの場にいそうな人たちに見えた。

こちらが高原に向かってのメイン・エントランス

正面玄関

正月早々、棚からぼた餅ではかなり失礼な言い方ながら、やっているならやっているで利用を躊躇するネタは見当たらず、あたかもこのレストランを利用するがために来たかのような顔をして昼食をとることにする。

この時季にこんな小洒落たレストランで食事ができるなんて夢にも思わず、大きなソファーに腰を下ろし、窓越しに広がる大きな雪原を眺めながらのんびりした。

このホテルのことを知る人に言わせると、正月どころか普段でも宿泊予約はなかなか取れないとのこと。

そんなことを差し置いた、何も知らない一人のハイカーが羨望のレストランで昼食をとっていることは、この際お許し願おう。

雪上車でのツアーも催行さているようだった

のんびりし過ぎて本来の目的を忘れてしまいそうなほどだったが、重い腰を上げ再度、ホテル裏の山頂へ。

山頂で西に目をやると、さらに先まで台地が延びていいて、先端の地点名を王ヶ鼻という。

〇〇鼻といえば、山岳地名として突き出た場所や個所として時折目にするように、ここは美ヶ原高原の西端の突き出した場所に違いない。

時間は少し押し気味だったが、きっと、そこからは松本平を見下ろせる場所だろうと足を運ぶことにした。

王ヶ鼻の石仏と王ヶ頭、右遠くに富士山

王ヶ鼻の姉妹とガスの北アルプス連峰、松本平

着いた王ヶ鼻は予想通りの場所で、兎にも角にも眺望は素晴らしい。

あいにく寒気の影響で、好天に恵まれれば得られるはずの北アルプス連峰の大展望までは目にすることはできなかったが、松本平をこれだけ見下ろせれば上等だろう。

王ヶ頭から少し距離はあるが、これはこれで足を運んで大正解だった。

遠く富士山と鳳凰山、ガスの甲斐駒ヶ岳、南アルプス連山

のんびりし過ぎて、やや時間が押し気味になってしまったが、ホテル下の分岐で下山をどのルートにしようか思案していた、ちょうどその時、王ヶ鼻でも会っていた女性二人に再度会ったのが運の付き。

距離の長い上がってきた来た百曲りコースではなく、最短のダテ河原コースを先導して一緒に下っていただけるという。

このお二人、少し遅い時間まで山中におられると思いきや、それもそのはず、この界隈のことは百も承知の地元出身者で、現在も松本と安曇野在住の仲良し姉妹だった。

アテンドいただき、大変ありがとうございました

何か所かある分岐も当然のごとく進路をとっていただき、何の不安もなく下ることができる。

次第にカラマツ林の中を下るようになると、その先にみえる傾いた陽に気が焦ったりもしそうなものだが、時間的な不安も感じることもなく、これほど心強いものはなかった。

下山後も、本来なら三城牧場・いこいの広場駐車地点まで、もうしばらく車道を上部に向かって歩かなければならなかったところ、さらに車で送っていただいて、これまでに経験したこののないお世話にあずかり、無事下山することができた。

この場を借りてお礼申し上げます。
ありがとうございました。



遠くから見た印象から、もっと安易にピークに立てると考えていた今日の美ヶ原だったが、登山口までのアプローチで出鼻をくじかれ、ルート的にも少し距離もあり思わぬ苦労を強いられた。

一方で、極寒の高原レストランでおいしい食事にありつけたり、地元の方のご厚意を受けたりの印象深い山行になった。


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Land Cruiser 70, エクスペディション(日帰り以外の山行), 山歩き、登山,

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