90年、結婚したばかりの夏、山らしい山が初めての家内を伴い大山を縦走した。
今になって想えば、怖いもの知らずで、ずいぶん無謀なことをしたものだとあきれ返る。
弥山から剣ヶ峰、天狗ヶ峰を経てユートピアまで下ったとき、その人に出会った。
数人の若い女性に辺りに咲き乱れる花の名前を丁寧に説明されている姿を見て
「花の名をよくご存知なんだな。」
このときはこう思っただけだった。
その人は小屋に長期滞在して写真撮影とのことだったので、少しの足しにでもなればと、残っていた食料を差し入れこちらは下山した。
翌年の秋、”山と渓谷”を手にとって驚かされた。
『赤焼けの独立峰―伯耆大山の冬』
そこで目にした特集グラフを飾る写真の撮影者の名は、そのときザックの片隅で見たものと同じ。それは、まさにこのときの人、吉田昭市さんだった。
そして、グラフを飾ったうちの一枚が振子山からのもので、 赤く焼けた東壁はこれがあの大山かと思わせるほど斬新だった。
以来、いつかはこの光景を見てみたいと思うようになった。
そして、ようやく振子山から朝焼けの東壁を見る、その日を迎えることができた。
グラフで見たような見事な赤ではないものの、その人と同じ光景を今、目の当たりしているかと思うと感慨深いものがあった。
こちらは初めてのことだったが、氏は幾度この光景を目の当たりしたのだろう。
大山に足を運ぶたび、ずいぶん失礼なことをしたと反省の意とともに氏のことを想い出す。
今はどうされているのだろう・・・。
再会し、存分に花の名前を聞いてみたいのだが、叶わぬ夢か・・・。
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2007年11月25日
随想・ユートピア
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2007年11月18日
07/11/17 明神山
11/17
夢前の播磨富士・明神山
紅葉は今が見ごろで、思いもしなかった近場でそれを楽しむことができた。
紅葉だけにに関していえば、この山のすぐ北に位置する雪彦山よりも見応えがある。
山頂からの展望も付近では随一で、遠景、近景ともに素晴らしい。
画像は近景の代表格、針葉樹に映える黄葉。
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2007年11月11日
07/11/11 高御位山
長尾から高御位山。
山頂からの眺望は、霞がかかりいつになく悪い。
それでもその代わりともいえる山腹の紅葉は、それなり。
どこから下山するか思案した結果、これまでに歩いたことのない山頂西のピークから南に派生する尾根を下る。
左手に反射板のピーク、右手に鷹ノ巣山方面を見ながらの下山はアングルが新鮮で、きょろきょろしながらのんびり下る。
露岩を過ぎ鉄塔まで下ると尾根をはずれ左へと向かう。
竹林を抜けると小さな墓地に出くわし、長尾集落北西に下山した。
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2007年11月10日
姫路文学館
姫路文学館で開催されている 作家車谷長吉。魂の記録 を観てきた。
はっきりいって作品自体はよく知らない。
知っているといえば、多くの人がそうであるのと同じように直木賞受賞作となり、そのことで広く名を知らしめることと成った「赤目四十八瀧心中未遂」くらい。
氏の生家が同じ小学校の校区内であり、登下校の際にその玄関先を通ったこともありそうなほど身近な人であることに強く惹かれたからという、これを観るにあたっての動機としてはまったく不純そのものである。
ただ、姫路人として数少ない誇れるものの中にあって氏の存在は大きく、ましてや同じ校区の生まれだから、観ておきたかったのは純粋なところである。
生い立ちはもちろん日記や創作ノート、はがきにつづられた恋文絵など多数の展示品で氏の半生を紹介しているので、興味のある人はぜひ。11/25(日)まで。
この文学館は姫路城のすぐ北西に位置している。
ということは屋上展望所からでも優美なお城を間近に見ることはできるが、すぐ東にはもう一段高い位置から見ることのできる男山貯水池があるので、帰りにここへ上がりお城を見た。
一般の観光客はまず来ないところなので、アングル的にも新鮮だ。
帰り道、城内を通ってみると多くの観光客に混じり外国人が目立つ。
以前はこんなことはなかったように思うが、これも世界遺産ブームが一因かもしれない。
意外と身近にある、姫路が日本に誇る文学者と世界に誇る文化遺産を短時間で再認識した一日だった。
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2007年11月6日
07/11/03 大山南壁
鍵掛峠より朝の大山南壁
定番の写真ですが、伯耆大山の一般的なビューポイントではここが一番
その分、日の出前に到着していないと駐車するにも一苦労でこの点、要注意
10時にもなると大渋滞発生し通過するのにかなりの時間を要す
したがって、朝の様子だけを撮って早々に次の行動へと移る
このあとの山行記録はこちら
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