

大屋町避難小屋
氷ノ山に行ってきました。
残雪たっぷりで積雪量は例年の三月初旬よりも多く、雪融けは一ヶ月以上遅い感じです。
元来、三ノ丸から山頂に向かう気はあまりなかった。
前日、スキー場にリフト運行を問い合わせると一番下のリフトしか動かないとのことで、計画通り氷ノ越えから山頂に向かう。
登山口の氷山名水に先行者はない。
暦はすっかり春のはずなのに、まだまだ残雪豊富で、歩き始めてすぐに現れる斜面の雪原も、どこでもシール歩行が可能。

鳥取、兵庫県境尾根の山々と陣鉢山
氷ノ越えが近づくと谷が狭まり、傾斜も増すことで歩きづらくなるものの、なんとか板を脱ぐことなく、そこまで達する。

氷ノ越えより赤倉山東斜面

氷ノ越えより氷ノ山山頂を望む

稜線よりみる赤倉山

年季の入った標識と山頂

コシキ岩付近より赤倉山~高丸山~鉢伏山
山頂方面を見ると八木川源流、コシキ岩左手へと延びる斜面は、例年ならいかにもうるさそうな灌木が雪面からピョンピョン枝を伸ばしているのに、今年は灌木は多くみられず見事な斜面に様変わりしていた。
一方で稜線は大きな雪庇が発達しているので注意しながら歩く。
コシキ岩下部のトラバースはアイゼンを履くことなく通過。
この谷筋は上から見下ろしても例年とは違う、とても気持ちよさげな斜面に見えた。

山頂避難小屋と鉢伏山
小屋に入ると先着の登山パーティーがいた。
東尾根からで、国際スキー場はすでにクローズドなので福定を6時半に出発したとか。
これまでの雪の状態から察すると、そのルートでもラッセルはなかったにせよ、てっきり自身が一番乗りだと考えていたので、少し驚いた。
この時間では若桜方面からは誰も上がって来ていないはずだと思っていたからだ。
「好きな人もいるもんだ。」
しばらく小屋に滞在したわけだが、いつものように次々と人が出入りする小屋の光景とは違う静かな小屋の光景を目の当たりして、ふとこんなことを思った。
「これが本来の氷ノ山じゃないのかな~。」と。
結局、到着したときに外出していた単独の方が、後に小屋内に入ってきただけで、この時期にしてはすごく静かな山頂小屋だった。
天気はそこそこだったが小屋の外には誰もいない。

神戸大学ヒュッテ
滑りだすと、神大ヒュッテはいつもに増してすぐだった。
大屋町避難小屋も同様。
大段ヶ平まででも15分ほどで快調そのものだったが、横行のT字路までの林道の滑りが悪かったのは意外だった。
くだり着いたT字路の東屋は、まだすっぽりと雪に埋まったままだった。

横行渓谷T字路の東屋はいまだ雪の下
ここで山頂以降では初めて真新しいスキーのトレース。
大屋川源流の沢を下って来たようにみえた。
今年のような豪雪の年なら、この上流の三ッ滝もまだ雪に覆われていて何の苦もなく滑れることだろう。
再び林道をしばらくシール歩行し、尾根を回り込んだ辺りから適当に尾根に取り付く。
この尾根を上がるのは確か3度目だったはずだが、今回はこれまでになく長く感じられた。
実際、尾根に取り付いてからわさび谷の頭やや手前のブレイク・ポイントとした地点まででも75分を費やしていた。
おまけに高度を上げるにしたがい山頂方面にはガスがかかり始め、やがてはこちらにまでそのガスが覆うようになってきてしまった。

ブレイク・ポイントのブナ
ブナの根元を一時の棲みかとし短く腹ごしらえをしたら腰を上げる。
元来はここから再度山頂へ戻り、往路をたどって入山口へ戻るつもりだったが、この天候の変化に計画変更。
このままわさび谷を下ることにした。
辺りはすっかりガスに閉ざされてしまい、こうなると目と鼻の先のはずのわさび谷入口ですら発見は難しい。
わさび谷は何人か入った痕があったが、シュプールはいつもとなら比べ物にならないほど少なく助かった。

わさび谷下部の大きな雪割れに、唯一春を感じることができた
下方では大きな水流が出ていたが、右岸をたどれば「雪を拾って」ほどでもなく植林入口まで導かれる。
植林帯を下る際、転倒。
ふと見上げると、わさび谷入口で出会っていたスキーヤーがすぐ後ろに降りて来ていて、ぶさいくなところをしっかり見られてしまい、今日もっとも恥ずかしいシーンを山頂以降初めて出会ったその人に、さらけ出してしまった。
下山口となったいぬわしゲレンデからは20分ほど車道歩きし、氷山名水へ車回収に向かった。
帰路、山頂よりもかなり標高の低い戸倉峠でもポツリポツリ雨が落ちた。
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