2009年7月4日

04/07/09 諸鹿渓谷・大鹿滝、雲龍の滝、三条の滝

パタゴニア

雲流の滝・遠景

雲龍の滝

これまでに何度か訪れたことのある諸鹿渓谷・大鹿滝周辺。

大鹿滝や雲流の滝はその際に訪れていたものの、雲流の滝のさらに上流には三条の滝なる滝があるらしい。

これは見ないといけないと思い、さほどよくない天候の中出掛けてきた。

広留野高原、駐車場に着くと駐車車両はなかった。

「この天気だから・・・。」
曇り空の下、駐車場を後にし歩き始めると、すぐにこのところの大雨によると思われる大きな水流の音が聞こえてくる。

登山路の土壌は緩み、下草もかなり伸びているので注意しながら歩く。

下るほどに水流の音は大きくなり、やがて一条の筋を引く大鹿滝が見えてくる。

今日の筋はこれまでよりも密度の濃いそうな筋だ。

大鹿滝

大鹿滝

しばらくしたら出合いの滝方面へと足を向ける。

足元は荒れ、急斜面のトラバース道ではどこがそれかも分からないような個所もあるので、十分に注意して歩く。

出合いからは雲流の滝方面へと向かうが、ここからは下草がさらに伸び足元が見えにくく歩きづらい。

河原を歩くようになるとあたりを新緑に覆われた雲流の滝を正面に見ることができる。

今日はさらにこの先、三条の滝まで行くことが第一の目的なので、滝下まで進んだら早々に滝の右に伸びる急斜面に取り付き高巻く。

口で言うのは簡単だが、この斜面、相当の急斜面であることや土壌が緩んでいること、下草が伸びていて足元がまったくと言っていいほど見えず、おまけにそれらが雨でビショ濡れていることなどで、とにかく登りにくい。

なんとかこなすと見事な自然林帯に囲まれた丘のようなところに出る。

ここからでも三条の滝のものであろう水流の音が轟々と聞こえ、流れの向こうの林のさらに向こうには微かにそれらしき白い帯が見える。

雲流の滝・滝口近くの渓に降り立つと、意外にも付近の流れは穏やかで川幅もそれなりに広く明るい感じだったので、ここで沢靴に履き替えジャバジャバと流れの中を歩く。

すでに衣服はびしょ濡れだから、ヘタに灌木帯を歩くくらいならこのほうが気が利いている。

ほんの短い距離ながら、滝を目の当たりするまでは沢伝いに右から迂回するような格好で滝に近づく。

そうすると、先ずは側面から滝を見ることとなり、その姿かたちを見るなり、ある滝を思い出した。

屋久島で見た大川の滝だ。
側面から見た時点でそう感じたが、のちにほぼ正対して全容を見るようになっても同じだった。

スケールは違うけれど滝口から扇形に広がりながら水を落とす滝の様相はよく似ている。

あちらは道路から至近に位置し気軽に立ち寄れる滝、こちらはほとんど訪れる人のいない秘境の雰囲気漂う滝と相反する部分もあるものの、どちらも立派な滝には違いない。

三条の滝

三条の滝


大川の滝を見たときも今日と同じように雨上がりで水量豊富で見事だったが、この滝もその名のとおり三本の白い筋を引きながら岩肌を流れ落ちる姿は同様で、ここまで足を運んだ甲斐があった。

降り出した大粒の雨に打たれながらこの滝を何枚か写真に収めたら、再び流れの中を歩き雲流の滝、滝口へと戻る。

こわごわ覗いてみると、下から見上げる以上の高度感で、自然に足元に力が入る。

雲流の滝・滝口

雲龍の滝・滝口

滝口を後にすると登り以上に苦闘しながら高巻きした個所を一部ではズリ落ちながらも慎重に下る。

雲龍の滝・下まで下りホッと一息、身なりを見てみると、すでに見れたものではないものになってしまった。

「ま~、誰もいないから良いにしよう。」

雲流の滝・近景

雲龍の滝近景


この後、さらに何度か尻餅をつき、大鹿滝に着いた頃には雨と汗と泥とで、もう散々。

それでも大鹿滝からはのんびり歩け、やがて駐車場に着いた。

雨にたたられた格好の滝めぐりとなってしまったが、滝は元来水量があってナンボのものだから水量豊富な滝を見れたことは十分に満足の行くものだった。

服を着替えていると、すぐ近くで雷鳴が轟き大粒の雨が降り出した。

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